みんながいたから今の私がここにいる…
□3 …頑張ります…
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こん「此方の世界は、刀剣乱舞と言うゲームの中の世界なのです。」
『…げっゲーム?』
こん「刀剣乱舞は、ご存知ですか?」
『いっいえ…しっ知りません。』
こん「では、刀剣乱舞の説明からですね。刀剣乱舞とは、日本刀を男性に擬人化し刀剣達を収集・強化し日本の歴史上の合戦場に出没する敵を討伐していく、刀剣育成シュミレーションゲームなのです。物に眠る想いや心を目覚めさせる力を持つ者が、審神者。刀剣より生み出された付喪神が、そこに居ます彼等なのです。」
『えっ…えっと…一期さんって…日本刀…?つっ付喪神って…かっ神様ですよね?』
こん「左様でございます。」
((精霊に妖怪…神様まで…なんだか、すごい世界に迷い込んで来ちゃったみたい…。))
『あっあの…でも、その…彼等を…目覚めさせた…さっ審神者さんは…ここには…いっ居ないの…ですか?私が…彼等を…目覚めさせた…わっ訳じゃ…ないのに…さっ審神者なんて…大それた事が…でっ出来るので…しょうか…?』
こん「コホン。…実は、この本丸はブラック本丸と言い、前任の審神者より無理難題を此方に居る刀剣達は、突き付けられてきていたのです。」
『それって…ブラック企業ですか。…上司から…無理な仕事を押し付けられたり…ただ残業させられたり…休日出勤を強要され…圧力を掛けられたり…』
こん「そうですね。あなた様には、そう理解して頂ければ分かりやすいようですね。」
『…たっ大変な思いを…されたのですね…。その…前任の…さっ審神者さんは…今は…』
こん「もう…この世界には居ません。」
『リストラ…されたん…ですね。』
こん「…。あなた様が、この本丸の審神者になって頂けると此方としても助かるのですよ。」
『どっどう…言う事…でっですか…?』
こん「この本丸は、審神者が居ない為に本日、解体する予定なのです。」
『…きっ昨日…そんな事…言っていました…』
一期「はい。そして、我らはこの後、溶かされ、ただの鉄に戻ります。」
『えっ…そんな…ひどい…』
こん「やって頂けますか?」
『…でっでも…私なんかで…勤まるか…どうか…。』
こん「不安だと思いますが、私が全力でサポート致します。そこに居ます刀剣達も力を貸してくれますよ!」
鶴丸「おいおい。黙って聞いていれば、勝手な事ばかり言うじゃないか。俺は、もうごめんだぜ。女の審神者なんてな。」
『えっ…』
小狐丸「そうですね。この方が、この本丸の審神者になったとしても、本当のぬしさまでは無いのですから従う義理はありません。」
髭切「僕は、なんだって良いけどね〜。」
膝丸「兄者!我らの命運が掛かっているのだぞ。こんな時くらいは、少しちゃんと考えてくれ!」
『…。』
こん「では、貴方達は鉄に戻りますか?」
こんのすけの一言で四振りは黙る。
一期「皆さん。この方に、この本丸の審神者になって頂くのが、一番我らの為になると思うのですが。」
鶴丸「…君は、良いのか?あの女に一番酷い扱いを…」
一期「鶴丸殿!!」
『…!ビクッ』
鶴丸「何だよ…急に大声を出すなよ。分かったよ。これ以上、余計な事は言わない。…だが、そこの女。」
『あっ…はっはい…。』
鶴丸「お前が、ここの主になるのは構わない。…だが、余計な事はするなよ。」
鶴丸は、部屋を出て行ってしまう。
小狐丸「はぁ💨全く、仕方がないですね…。私も座を外します。あなた…鶴丸殿の言う通り、くれぐれも何もしないで下さいね。では…」
『…。』
小狐丸も部屋を出て行く。
髭切「まぁーそんなに落ち込まないで、ねっ!ニコ」
『あっ…』
髭切「僕は、何でも良いんけれど…弟に何かしたら切っちゃうかもしれないからね、気をつけてね。ニコ」
膝丸「兄者ー!!」
『…。』
髭切、膝丸も部屋を出て行く。
((あの笑顔…怖…。))
一期「皆が、失礼な態度を取りました。すみません。」
『あっ…いえ…いっ一期…さんが…謝るような事では…。まっ前の事は、良く…わっ分かりませんが…前任の…審神者さんは…とても酷い行いをしてしまった…のでしょうね…。神様が…怒る…ような事を…』
一期「無理に審神者にならなくても良いんですよ。」
『…人が、神様を…怒らせてしまったのなら…わっ私…なんかで、どっどうにか出来る…とは思えませんが…すっ少し…でも償いが…でっ出来るのであれば…私をここに…置いて…下さい。』
こん「良く言って下さいました!一期一振殿、この方をこの本丸の審神者に迎えても宜しいですね!」
一期「…はい。」
こん「では、私は早速政府に向かい、この本丸に新しい審神者を迎え入れる事を報告して参ります!!」
『あの…こんのすけさん…いっ行っちゃう…のですか…』
こん「はい!早くしないと解体の作業の方が来てしまいますので!では!!」
ボンッと言う音と共に、こんのすけは姿を消してしまう。