〈二部〉

□8 気持ちに気づく。
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『…疲れが取れない。』

歌仙「たく…僕にどうしろって言うんだい。」

『疲れが取れない!!』

歌仙「だから、どうしろと?」

『…歌仙は、いつもイライラしてる!!』

歌仙「君が、単刀直入に物事を言わないからだろ。」

『昨日は、色々と頑張ったんだから少しくらい優しくしてくれたって良いじゃん!!歌仙の鬼〜』

歌仙「はぁ💨じゃあ、甘い物でも食べるかい?」

『食べる!!プリンが食べたい!』

歌仙「あぁ〜洋風茶碗蒸しだね。分かった。作って来るから大人しく待っているように。」

『は〜い!』



歌仙は、主の部屋より出て行く。



((プリンだぁ〜。嬉しい〜!))



コンコンコン



『あれ?もう、出来たの!』


襖を開けると、そこには三日月が立っていた。


『えっ…ど、どうしたの?』

三日月「…昨日の主の働きに礼を言いに来たのだよ。ニコ」

『お礼だなんて💦』

三日月「いやいや、言わせてくれ。鍛刀を頑張った上に、この本丸全体を拡張してくれたではないか。…霊力を使ったのであろう?」

『少しね。ちゃんとこんのすけの言う通りにやったから霊力使い過ぎて無いよ。』



三日月は、じっと主の顔を見つめる。



『なっなに…///』

三日月「…そうだな。顔色は、悪くないな…」

『で、でしょう…。じゃあ、また…』

三日月「体には、疲れが溜まっているのではないか?」

『えっ…まぁーそれなりには…』

三日月「では、主よ。布団の上に横になれ。」

『何で?』

三日月「体を揉んでやる。」

『いいです!?』

三日月「案ずるな。嫌な事はしない。安心して俺に体を委ねろ。」



真剣な眼差しの三日月を見て信用する、主。



『じぁあ…お願いします。』

三日月「あい、分かった。では、うつ伏せで横になってくれ。」

『はい…』


言われた通りに横になると三日月が主の上に股がり両手で背中を押したり肩を揉んだりする。


『へぇ〜結構、気持ち良いね。』

三日月「ジジイは、押して欲しい所が分かるのだよ。クスクス」

『へぇ〜お爺ちゃんって凄いね!あぁ〜気持ち良い。』

三日月「主。聞きたい事があるのだが…良いか?」

『なに?』

三日月「…俺を避けているのは何故だ?」

『えっ…』

三日月「…。」



お互いが黙り混んでしまう。



((どうしよう…何て言えば良いのよ💦夢で宗近とキスしたからなて言え無い!!ど、ど、どうしよう💦))


『えっと…さ、避けて…ないよ?』


三日月「くっ…そうか、お主の気持ちは良く分かった。」


三日月は、手を止め。主の上から退き部屋から出ようとする。


『えっ!!何が分かったの💦』

三日月「皆まで言わずとも…良い。やはり、日頃の俺の行いのせいなのだろうな…。ではな…主よ、達者で暮らすのだぞ。」

『ちょっと、待ってって💦』


主は、急いで立ち上がり三日月の腕を力一杯引くと落胆していた三日月は、布団の上に倒れる。主は、三日月の上に馬乗りになる。


三日月「…退いてくれ。」

『待ってよ。何が分かったのよ!』

三日月「お主が、俺の事をどうの様に思っているかだ…」

『…全然、分かってないよ。』

三日月「いや。俺が、悪いのだ。お主の気を引こうとして無理に距離を近づけようとした…俺が、全て悪いのだ。」

『何、言ってるの…』

三日月「避けられて当然だ。嫌われても仕方のない事をして来たのだからな…こんな俺は、其方の前から消えた方が良いのだ。」

『……』

三日月「だから、俺の上から退いてくれ…」


主の涙が、三日月の頬に落ちる。


三日月「…何故…泣くのだ…?」

『…消えるなんて…言わないで…』

三日月「あっ…」

『私だって、今の自分の気持ちが分から無いのに…何で、宗近が私の気持ち分かるのよ!!』

三日月「…。」

『私が、宗近を嫌いって言って無いのに…勝手にそんな風に思って消えるとか言うし…なんなのよ…。』

三日月「…すまぬ。」

『…私の気持ち教えてよ!!』

三日月「…」

『自分の気持ちが、分からないんだよ!宗近と居ると何かソワソワしちゃって落ち着かなくて何か話さなきゃって思っていても何を話たら良いか分からないの…。』



三日月は、無言のまま自分の上で涙を流す主を抱き寄せ頭と背中を優しく撫でる。



三日月「すまない。俺が、間違っていた。お主を傷つけたな、許して欲しい。」

『…。』

三日月「…ダメか?どうしたら許してくれるのだ?」

『…もう、絶対に消えるとか言わないで。』

三日月「分かった。」

『私の許可なく消えたり、折れたりしたら許さないから。』

三日月「分かった。」

『絶対だよ…』

三日月「あぁ…約束だ。」

『…暫く、このままで居させて。』

三日月「あい、分かった。」


((…私、宗近が好きだ。
どうしようも無いくらいに…好きなんだ。今、凄くドキドキしてる。…だけど…心地いい。))



ガラガラガラ



歌仙「はぁ💨君の我が儘の為に急いで作ってきた…が…はっ?」

三日月「…歌仙。」

『ZZzz…』

歌仙「…💢この状況は?」

三日月「そうだな…まぁー細かい事は良いいだろ?見ての通りだ。俺の上で主が寝ている。」

歌仙「…最近ちゃんと寝られて無いみたいだったからね。…久々にちゃんと寝ているのかもね。」

三日月「そうだったのか…」

歌仙「はぁ💨主が、起きたら洋風茶碗蒸しが出来ている事を伝えてくれ、では。」

三日月「歌仙。」

歌仙「なんだい?」

三日月「すまんな。」

歌仙「別に。僕は、主の為に今はゆっくり寝かせてあげようと思っただけだよ。」



歌仙は、部屋より出て行く。



三日月「あやつは、優しいな。…俺のこの想いが…お主に少しは、伝わったと思っても良いのか?…この愛らしい口で俺への愛を囁いてくれたなら…」



三日月は、主の唇に口づけをする。



『んぅ…』

三日月「…狂いそうだ…」



辺りは、すっかり暗くなり夕方になる。


『ふっ…うっあぁ〜…!!』


((うっ腕枕!!…宗近の腕枕で寝てしまったのか!しかも、顔近いし…///))


『…やっぱり整った顔だなぁ。』


主は、目を覚まし目の前にある三日月の顔をじっと見つめると、急に三日月は目を開ける。


三日月「あまり…見つめられると…流石に照れるな…。」

『お…起きてたの!!?///』

三日月「あぁ。」

『ごめん💦』

三日月「構わぬ。寒くは、無かったか?」

『うん。』

三日月「そうか。歌仙が、主が起きたら洋風茶碗蒸しが出来ているから食べるようにと言っていたぞ。」

『歌仙が、来たの!?』

三日月「其方が、寝ている時にな。この所ちゃんと寝ていない様子だとゆっくり寝かせてやって欲しいと言って去って行ったぞ。」

『…バレてたか。』

三日月「寝れていなかったのか?」

『うん。まぁー色々と考え事してたからね。でも、多分、もう平気。』

三日月「そうなのか?」

『うん。…悩んでた事が、分かったから。』

三日月「そうか。俺で協力出来る事なら言ってくれ。お主の為なら何でもするからな。ニコ」

『うん、ありがとう。』


((今は、まだ、この気持ちは伝えない。宗近と仲を深めなきゃ!!恋愛モード入りますよ!!))
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