大切な君達…大事な主へ…
□2 説明してちょ!!
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『神隠しって本当にあるの?じゃあ、現実世界の私って…』
こん「行方不明などになっていると考えられます。」
『行方不明って…えっと…ちょっと待ってよ…私は、元の世界に帰れないの?』
一期「あの…どうぞ。」
涙を流す彼女に一期は、ハンカチを渡す。
『一期さん、ありがとう…。』
一期「いえ…このくらい…///」
こん「コホン…主様。今は、現世には帰れないのです。」
『今はって事は…何時かは帰れるって事?』
三日月「分からぬ。俺も主を見つけ、無我夢中だったからな。後の事も考えずに連れて来てしまった。…すまぬ。」
『…元はと言えば、みんなに寂しい思いをさせた私が悪い…。ごめんなさい。』
薬研「大将が謝るとはな…潔いぜ。」
一期「薬研!主に対して口が悪い!…主、弟が無礼な真似を…。」
『えっ…大丈夫だよ。薬研君は、いつもこんな感じでしょ?心配しなくても全然平気。』
薬研「いち兄は、大将の事が好きだから…むぅっ…」
一期「薬研!!///」
一期は、薬研の口を手で塞ぐ。
『フフフ。仲が良いんですね。微笑ましいです。ニコ』
一期「あ、ありがとうございます///」
『こんちゃん聞きたいんだけど…私みたいにゲームの中に連れて来られた人って…他にも居るのかな?』
こん「他の本丸の事は、分かりません。ですが、多分居ないと思われます。主様は霊力が高く刀剣達に強く想われていたので、此方に来られたのですから…こんな事が日常的にあっては、人間界が行方不明者だらけになってしまいます。」
『そうだよね。はぁ💨やっぱり帰れないのかな…。』
三日月「案ずるな。お主の事は、この俺が最後まで責任を持つ。」
『責任?例えば?』
三日月「そうだな…。話し相手にだって相談相手にだってなる。…夜が寂しければ一緒に寝てやるし、子が欲しければ俺の子種を…」
一期「三日月殿。それは、許しませんよ。ギロ」
三日月「ほう。主との事に其方の許しが要るとでも?ギロ」
一期「主に危害を加えるのであれば例え貴方であろうとも容赦いたしません。」
『えっ…何で喧嘩してんの?』
薬研「はぁ💨大将には、この二人の想いがまだ、届かなかったみたいだな。」
『えっ?何なの…。』
薬研「いや、良いんだ。気にするな大将。」
『…うん。あっそうだ!ねぇーこの本丸は何でこんなに汚れてるの?』
こん「主様が来られなくなって1年間…。内番の指示が無いので汚れているのですよ。」
『放置するとこんな感じになっちゃうのね…。』
こん「はい。」
『あっ!みんな無事なのかな?遠征の子は、本丸内に戻れてる?怪我してる刀は居ない?』
こん「主様がちゃんと怪我を治し、遠征部隊が本丸に戻ってから来られなくなったので皆ちゃんと無事でございますよ。」
『良かった…。』
一期「…やはり、あなたはお優しいのですね。ニコ」
『心配するのは当たり前だよ!怪我したままの刀や門前で本丸に入れない刀の子が1年間放置とかみんなに合わせる顔無い。』
一期「ありがとうございます。ニコ」
『何か調子狂うな…。こんちゃん!今ある資源と小判の数に刀剣何振りいるか教えて。』
こん「お調べ致しますので少々お待ち下さい。」
その場でこんのすけが黙ると機械音が鳴り出す。
『えっ…こんなに可愛いくってモフモフなのにこんちゃんって機械なの…。』
こん「主様。お待たせ致しました。」
『あっはい。』
こん「報告致します。小判は65万枚。資源は全て99万以上ございます。刀剣の数は、フルコンプしておりましたがここ1年で新しく追加された刀のみ居ない事になります。」
『私って優秀!小判と資源がそれだけあれば何とかなる!』
こん「主様。その通りでございます!」
『でも、先ずは、みんなに謝らないとだ。あの、みんなを大広間に集められ無いかな?』
三日月「ふむ…その事なのだがな…主よ。」
『えっ何…ダメな感じ?』
三日月「お主に会う事を心待にしている者達が多く居る。だがな…逆に捨てられた、裏切られたと憎悪を向けている者も居るのだ。」
『そう…だよね。1年間も放ったらかしにしたんだから当たり前だよね。でも、謝りたい!私が中途半端な事をした結果でみんなを傷つけたんだから。』
三日月「お主の願いは叶えてやりたい…。だが、いきなり斬りかかる者も居るやも知れぬ。…その様な危険な目には遭わせたく無い。」
『でも、こっちの世界に来ちゃったんだし謝らないで、そのまま居続けるなんて私には出来ない。…お願いだよ…三日月…。』
三日月「はぁ💨仕方あるまい。何かあった時は、我らで守ろう。」
『!?ありがとう!!』
三日月「では、皆に声を掛けて来る。此処を一人で出てはならぬぞ。」
『はい!ちゃんと待ってます!ニコ』
三振りの刀は、皆を大広間に集める為に部屋から出て行く。