すれ違う2人…素直になれない想い…

□6 誤解を解くのはお早めに!
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デート日


執事「お嬢様。お出掛けですか?」

『うん。』

執事「では今、車を用意致します。」

『いえ。今日は友達と出掛けるので大丈夫ですよ。ありがとうございます。』

執事「そうですか。では、お気をつけていってらっしゃいませ。」

『行ってきます。』



待ち合わせ場所



忍足「名無、遅いなぁ〜。」

『侑士、遅れちゃたね。ごめん。』

忍足「全く心配するやないかー。ほな行くで。」

『うん!どこに行くの?』

忍足「デートって言ったら動物園やろ。」

『そうなの?』

忍足「そうや!」



動物園



キリン
『首が長いのね〜』

ゾウ
『お鼻が長いのね〜』

カワウソ
『胴が長いのね〜』

カンガルー
『しっぽが…』忍足「長いんや!!」

『先に言われた…。』

忍足「なんで長いのね〜しか言わんねん!」

『関西弁で突っ込まれてしもたわ〜』

忍足「…だからイントネーションがちゃうねん。」

『ふふふ。』

忍足「腹減ってきたな…昼にするか?」

『そうだね。歩きっぱなしで少し疲れたね。』



食事後



忍足「この動物園、隣に水族館もあるみたいやな。動物も殆んど見たし水族館行ってみるか?」

『うん。行ってみよう!』



水族館



忍足「ちょうど今イルカショーやってるみたいやな。行こか。」



2人は急いでイルカショーを見に行き前列に座る。



『なんか、他のお客さん達みんな後ろに座ってるね。』

忍足「せやな。なんでやろーな。」



イルカが2人の目の前で豪快にジャンプをし…びしょ濡れになる。



『…こう言う事か。』

忍足「せやな。」

『プッ!侑士、メガネ吹っ飛んでる。』

忍足「あぁ。どうりで名無を見てたらやたら美人やと思ったで。」

『あはは。重症だわ。ニコ』

忍足「メガネ掛けてーな。」

『甘えない!』

忍足「優しくないな〜。」



2人はびしょ濡れのままデートを続けた結果…


次の日



先生「今日は忍足君と名無しさんさんが風邪でお休みね。」


と言う結果になった。



『あぁ〜ツラい。体だるい。鼻かみすぎて痛い。喉も痛い〜!』


コンコンコン


『なに?』

執事「お嬢様。景吾様がお会いに来てますが如何なさいますか?」

『えっ?はっ?なんで?ちょ、ちょっと待って…』


バタン


跡部「グダグダ言ってんじゃねぇーよ…。」

『あっ…』



ネグリジェ姿の名無を執事が無言でガウンを掛けて部屋を出て行く。



跡部「そ、そんな格好で寝てんじゃねぇーよ///」

『…殺す。』

跡部「はっ?今なんて…」

『…殺すって言ったのよーー!!』



名無は跡部に襲いかかる。



跡部「分かった!俺が悪かった。謝ったんだからポカすか殴るのを止めろー!」

『あんたみたいな女の敵はここで始末してやる!!このヤロー!』



名無は跡部に両手を掴まれる。



跡部「本当に悪かったって。」

『はぁーはぁーはぁー。今度また同じ事したら本当に殺るからね…。』



名無は跡部を押し倒し上に乗ってる状態で跡部に見つめられる。



跡部「…///」

『何よ。』

跡部「お前、見えてるぞ。///」

『はぁ?』

跡部「だから!…下着だよ。///」

『!?』



開いていた足を勢い良く閉じるとバランスを崩し後に倒れそうになるが跡部が上半身を起こし抱き締める。


『…///』

跡部「お前を怒らせに来たんじゃないんだ。風邪をひいたって聞いたから見舞いに来たんだ。」

『そ、そうだったの…。』

跡部「今日のお前は何時ものお前とは全然違うんだな…。昔のお前みたいだ。」

『私は今も昔も変わってない…。変わったのはあなたの方でしょ。』

跡部「俺だって変わってない…。今も昔もお前を大事に思ってる。」

『嘘ばかり言って…。じゃーなんでいつも他の女の子と一緒にいたのよ。』

跡部「それは…寂しかったからだ。」

『寂しい?』

跡部「あぁ。中1の時、俺達の関係がギクシャクしてからお前は喋り方、性格が変わった。話し掛けても素っ気なく早く話を済ませたそうにして俺と一緒にいたくなさそうにしていた。」

『それはあの時あなたが私達の婚約に対して迷惑そうに話してたし…私の事、好きじゃないって言ってたからじゃない…。』

跡部「あれは…皆に冷やかされて恥ずかしくなってあんなこと言ってしまったんだ…本心じゃない。」

『…。』

跡部「あの時の俺はまだガキだったんだ。大事なお前を傷つけたのに謝れもしないでお前の気をなんとか引こうとして他の女を横に置いていた。…本当は俺はお前が側にいて欲しかっただけだったんだ…。今まですまない。お前を沢山傷つけた。」

『…。』

跡部「!!な、泣かないでくれ。」



跡部は名無をきつく抱きしめ額にキスをする。



『私ね心を閉ざせば…感情を表に出さなければ傷つかずに済むと思って…自分を偽ってたの。』

跡部「そうか。もう俺はお前を傷つけない。お前ももう自分を偽らなくていいんだ。」

『…うん。』

跡部「名無。俺は今でもお前を愛してる。」

『私は…もぉー分からない。2年間もあなたを嫌いになる事に一生懸命努力したから…。』

跡部「…もうそんな努力はしなくていい。これからはお前が俺の事を好きになるようにしてやる。」

『へっ…?』

跡部「なんだ?間抜けな声だな。」

『間抜けって…』

跡部「この俺様が本気でお前を俺に惚れさせてやる。まぁーそれまでは忍足と付き合ってる事は許してやるが…それだけだ!手を繋いだり抱き合ったりなんかは許さないからな。…キスなんかはもっての他だ!」

『…今、付き合っても無いのに抱き合ってるよ。』

跡部「ふっ!俺はいいに決まってるだろ。」

『なんでよ。』

跡部「お前をこれから落とすんだからな。」

『…意地でも落ちない。』

跡部「言ってろ。お前は絶対に俺を好きになる。」

『何処からその自信わいてくるんだか…。』

跡部「俺達は昔から愛し合ってたからな。」

『…いやらしい言い方しないで!!子供の時の事でしょ!///」

跡部「顔が赤いな。風邪ひいてんのにこんな床で話して悪い。」



跡部は名無をお姫様抱っこしてベッドに運ぶ。



跡部「お前とちゃんと話せて良かった。早く風邪を治せよ。じゃーまたな!」

『…うん。私もちゃんと話せて良かった。景吾さん気を付けて帰ってね。』

跡部「…景吾さんは無しだ。」

『無理。』

跡部「キスするぞ…。」

『景ちゃん!』

跡部「なんだ素直に呼びやがってつまんねぇーだろうが。」

『…早く帰って!』

跡部「分かったよ、じゃーな。」



((2年後しに仲直り出来たけど…これから何されるのかちょっと怖いかも…。))


跡部(俺様と名無はこれからだ!)
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