すれ違う2人…素直になれない想い…
□7 大人の言葉は為になる時もある。
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次の日
忍足「名無も風邪引いてたんか。ヘックシュン」
『うん。』
忍足「すまんかったなぁ。濡れたまま連れ歩いてもうたからやな…。」
『まぁーしょうがないよ。』
跡部「よぅ、忍足。」
忍足「跡部。朝から何か用か?」
『…。』
跡部「あぁ。お前に話て置きたい事があってな。名無との事で。」
忍足「いったいなんやの。」
跡部「こいつとの婚約は継続だ。」
忍足「…。」
跡部「ふっ。それと…お前達の関係は許してやるがこれから俺はお前から名無を奪い返すからな。」
忍足「どう言う事や?」
跡部「名無を俺に惚れさせるって事だよ!俺達のわだかまりは解けたからな。」
忍足「…いつの間にそんな事になったんや。まぁーええ俺も本気になるだけや。ギロ」
跡部「…。ギロ」
にらみ会う2人。
((はぁ💨…面倒な事になったわ。))
放課後
忍足「名無、今日は何か用あるか?」
『別にないよ。』
忍部「部活観ていかへんか?」
『うーん。いいよ。』
忍足「今日は負けられへんな。」
『試合?』
忍足「ランキング戦や。」
『へぇ〜。』
テニスコート
『相変わらず…ファンが多い…。』
コート外をぐるっとファンの子達で囲われている。
『2階席で観ようかな。』
忍足と向日のシングルス試合が始まる時、忍足は名無の存在に気づき手を振り名無も手を振り返す。
((今日は向日君とダブルスじゃなくてシングルスの試合なんだ…。))
女1「ねぇーあそこ見て。」
女2「何でいるわけ?」
女1「忍足君が手振ってたから見たらあいつがいるんだけど💢」
女2「あぁー今、忍足君と付き合ってんだもんね。跡部様がいるのに浮気とかちょーうざ!!」
女1「ねぇー懲らしめる?」
女2「えっ…でも…」
女1「何、ビビってんのよ!行くよ。」
女達は名無の所に行く。
女1「あんたここで何してんの?」
『…またか。』
女1「💢ちょっと質問に答えなさいよ!」
『こんな所にいるんだからテニスを見に来てるに決まってるでしょ。』
女2「その言い方むかつく。」
跡部(…あいつまた絡まれてんのか。たくしょーがねぇな。)
女1「浮気しといて態度でかいのよ!跡部様の気持ちも考えなさいよね!!」
跡部「…俺様の気持ちねぇ〜。」
女2「跡部様!!」
跡部「俺様の気持ちお前は分かるのか?ギロ」
女1「…。」
忍足と向日の試合が終わり歓声が上がる。
跡部「試合が終わったか。調度いい。」
『えっ…?』
跡部「おい!!俺様の話を聞けー!」
跡部が大声を出し全員が注目する。
忍足「跡部…何で名無の所におるんや…」
跡部「俺様と名無しさんの婚約は継続している!女達こいつに用があるなら俺様を通せ!!こいつを傷つける奴は俺様が許さないからな!」
女達がざわつく。
女1「でも跡部様。この子忍足君と付き合ってるんですよね…」
跡部「だからなんだ?」
女1「えっ…」
跡部「そんな事は俺達の問題だろ?お前ら外野には関係の無い事だ。」
女1「はい…すみません。」
忍足「はぁーはぁー。また派手な事になったなぁ。」
跡部「なんだ忍足。来やがったのか。」
忍足「たく、名無の顔見てみー。恥ずかしがっとるやないか。」
跡部は名無の顔を見る。
『み、見ないでよ///』
忍足「跡部、名無は派手なんは好きや無いんやで。」
忍足は名無の手を取り引いていこうとするも跡部が止める。
跡部「おい、ちょっと待て。どこに連れて行くつもりだ!」
忍足「こんな所にずっとおったら注目浴びるやろ。R陣の所に行くんや。」
跡部「…たく。王子気取りかよ。」
忍足「ふん、そうや。行くで、名無。」
『うん…』
跡部「お前達そう言う事だ。あいつに手を出すなよ。文句があるなら俺が聞いてやる。覚悟して来いよ。」
女1、2「…。」
下校
忍足「名無、帰るで。」跡「帰るぞ。」
2人が名無を誘う。
『えっ…』
跡部「おい、忍足!さっきはお前に花を持たせてやったんだ。譲れ。ギロ」
忍足「いいや、彼氏の特権や!ギロ」
『はぁ💨…車が来てるので一人で帰ります。』
2人は言い合いをしていて聞こえてない。
『はぁ💨ずっとやってろ…』
名無は2人を置いて帰る。
執事「お疲れさまでございました。どうぞ。」
『ありがとう。』
バタン
執事「では、動きます。」
『宜しく。はぁ💨』
執事「今日は随分とお疲れですね。」
『えぇ。』
執事「何かあったのですか?」
『男性って張り合うのが好きなのかしら?』
執事「えっ?張り合うですか…。そうですね。男は譲れないものがあれば無我夢中で張り合うかも知れませんね。景吾様ですか?」
『えぇ。そうなの…』
執事「張り合う。…もう一方とお嬢様を取り合ってらっしゃるのですか?」
『あっ…えっと…それは…。』
執事「旦那様達には秘密にしておきますよ。クスクス」
『はぁ💨ありがとう。』
執事「お嬢様のお気持ちはどうなのですか?」
『えっ?』
執事「中学に上がってからは景吾様と距離を置かれてましたよね?」
『うん…でもそれは和解したの。』
執事「そうですか。良かったです。お嬢様のお見舞いに来てくださった時とても心配しておりましたし不安な顔もしておりましたよ。」
『そうだったの…』
執事「仲直り出来て良かったですね。」
『…余計にややこしくなったけどね。』
執事「青春ですよ!苦い想い、楽しい想いいろいろあると思いますが今を楽しみましょう!!」
『大人になればいい思い出になる…?』
執事「そうです!ご自分のお気持ちを大切にしてあげてくださいね。」
『うん。』