夢を追いかける君をずっと側で見ていたい…

□3 君への印象が変わったよ。
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彼女は、オーダーが入った紅茶を運ぶと、そこには昨日と同じ席に座り店の中に飾られた絵を眺めている幸村がいた。



『お、お待たせ致しました…。』

幸村「あっ!今日も働いてたんだね。ニコ」

『はい…。』

幸村「ふふっ、ここの紅茶が美味しくて、また飲みに来ちゃったよ。」

『あぁ…この紅茶は、私が淹れてるんです。』

幸村「君が淹れてたのか。器用なんだね。美味しい紅茶も淹れられて素敵な絵も描けて凄いなぁ。ニコ」

『そんな…凄くなんて無いですよ。///』

幸村「絵の勉強でもしているの?」

『いいえ。今は、まだ描きたいように描いてるだけです。』

幸村「そうなんだ。今はって事は、その内、専門学校か何処かに進むのかな?」

『卒業したらフランスに留学しょうと思って。』

幸村「えっ留学!…それでバイトてるの?」

『そうです。』

幸村「凄いね。でも、親御さんが協力してくれるんじゃ無いの?」

『今、私一人暮らししてるから、これ以上親に迷惑掛けたくなくて…。このお店、親族の経営してるお店だから手伝わせて貰ってるんです。』

幸村「バイトしながら勉強って大変じゃないかい?」

『まぁー大変だけど。あと少しで貯金も貯まるし、もう少し頑張るだけなんです。ニコ』

幸村「やっぱり…君は凄い…。」

『自分の夢を叶える為だもの、頑張るのは当たり前ですよ。ニコ』

幸村「…素敵だね。君の考え方も笑顔も。ニコ」

『!!や、止めて下さい。からかわないで…///』

幸村「ふふっ、顔が真っ赤だよ。」

『もう、そう言う事をわざわざ言わないで下さいよ。』

幸村「ごめん、ごめん。むくれないでよ。そう言えば、指に可愛い絆創膏してるね。どうしたの?」

『あぁーこれは…昨日、パフェ用のバナナを切ってたら指まで切っちゃって…。』

幸村「ふーん。おっちょこちょいな所もあんるだ。花柄の絆創膏…か。」

『…何か?』

幸村「ううん。何でもないよ。」

(…声も似てる。さっき見た目元も似てる。この絆創膏も…同じ。やっぱり名無しさんさんだ。)



二人が話していると厨房からひょっこり顔を出した叔父が彼女に声を掛ける。



叔父「おーい。そろそろ、夜の仕度するよー。」

『はーい!…あの、お客様。このお店は昼はcafeなのですが、夜7時からはbarになるんです。お酒を扱うお店になってしまいますので未成年の方は、そろそろ…。』

幸村「そうなんだ…barか…。じゃあ、君もバイト終わりなのかな?」

『いいえ。私は、barの時は厨房の仕事になりますので、まだ上がらないんです。』

幸村「そうなんだ…。何時に終わるの?」

『大体…22時位に上がります。』

幸村「えっ…そんなに遅くまで…。その後に勉強かぁ…。」

『?はい…。』


幸村(そうか…それで、何時も遅刻して来てたり。学校に来ても寝てたりしてるのか…。)

「…ごめんね。長居しちゃったね。お会計、お願いします。」

『はい。』

幸村「美味しい紅茶、ご馳走様でした。また、来ます。ニコ」

『ありがとうございます。お待ちしてます!』

幸村「じゃあ、またね。ニコ」

『はい、また。ニコ』



カランコロン



叔母「ねぇ〜いい感じじゃない?」

『な、何が!?』

叔母「うふふ。イケメンだし応援するからね!」

『だから、何が!!///』

((幸村君かぁ…初めて話たけど…。感じのいい人だったなぁ。また、話したいな…。))


幸村(名無しさんさんかぁ…。初めて話たけど…とても、いい子だったなぁ。もっと話たかったな…。また、来よう。)
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