夢を追いかける君をずっと側で見ていたい…
□1 第1印象?良くないよ。
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『おはよーございます。遅れましたー。』
先生「名無しさんさん!また、遅刻ですか?全く…早く席に着きなさい!」
『はーい。すみません。』
先生「では、授業を続けます。教科書の57ページ…」
幸村(…名無しさん名無。俺の前の席に座る女子。いつも遅刻して来る。学校に来ても寝てるか、サボりに行ってるかだ。学校に来る意味あるのかな?同じクラスではあるが話した事も無い。正直、あまり印象は良くない。)
先生「では、授業はここまで。」
生徒「ありがとうございました。」
授業が終わるとクラスの後方のドアが開き、他クラスの仁王が教室内にズカズカと入って来た。
幸村「あれ、仁王。どうしたんだい?」
仁王「幸村。今日は、お前さんに用があって来たんじゃないぜよ。」
幸村「あぁ〜名無しさんさんね。」
仁王「そうじゃ。名無、名無。起きんしゃい。」
『ふぁ〜何?あぁー雅くんかぁ…。』
仁王「そうじゃ。行くぜよ。」
『はいはい。』
仁王は、彼女の肩を優しく摩り彼女を起こした。
彼女は、手さげ袋を持ち仁王と共に教室から出て行く。
女子1「名無しさんさんってやっぱり、仁王君と付き合ってるのかな?」
女子2「えぇ〜そんな訳、無いよ…たぶん…。でも…もし、付き合ってたらショック〜」
男子1「いやいや。仁王って面食いだろ?名無しさん、じゃー相手にならないだろ。」
女子1「でも、仲良さそうにいつもサボりに一緒に行くよね〜。」
幸村(仁王がね…。今まで特定の女子と仲良くする事は無かったからな…。まぁープライベートな事だしね。俺には関係ない事だ。)
二人は、屋上庭園に来ていた。
仁王はベンチに座り、彼女は庭園の花に目を向けていた。
『はぁ💨いい天気!』
仁王「今日も朝まで勉強しとったんか?」
『まぁーねー。』
仁王「…夢の為とは言え、無理し過ぎぜよ。」
『あと少しなんだー。無理もあと少しで終わりだよ。』
仁王「ほ〜う。今度、貢献してやるぜよ。どこでバイトしてるか教えんしゃい。」
『嫌だよ、恥ずかしいもん。』
仁王「はぁ💨いつも教えてくれんのぅ。…雅君は、ショックぜよ。」
『はいはい。早く寝なよ。』
仁王「冷たいのぉ〜。でも、俺は絵とか良く分からんが、おまんの絵を見るのは好きぜよ。」
『ありがとう。』
仁王「フランスか…遠いなぁ…」
『そうだね。』
仁王「…絵の勉強は、日本でも出来るぜよ。」
『うん…。でも、フランスで勉強したいんだぁ。その為にも、お金稼がないと!』
仁王「そんなに頑張らんでも子供の夢を叶えるのに親だって協力してくれるんじゃないか?」
『今だって一人暮らしで親に迷惑掛けてるんだもん。これ以上は掛けたく無いかな…。』
仁王「おまんは凄いな。向こうに行っても俺の事を忘れちゃいかんぜよ!」
『忘れないよ!大事な友達だもん。』
仁王「…友達か。(複雑じゃな。)」
仁王は、座っていたベンチに寝転がり寝に入った。
名無は、持って来た手さげ袋から道具を取り出し花のスケッチを始める。
放課後
彼女は、正門に向かって歩いていると後ろから走って来た仁王に呼び止められた。
仁王「おーい!名無!」
『ん?雅くん。』
仁王「バイトか?」
『うん。』
仁王「そうか、頑張れ。またな。」
『うん。雅くんも部活頑張って!じゃーね。』
二人は、少し話して別れた。
仁王は、テニスコートへと戻るとR陣に彼女との関係について聞かれる。
切原「仁王先輩っていつも、あの女子に声掛けるっすね…。彼女っすか?」
仁王「さぁーな。」
丸井「何、何?仁王。また女、変わったのかよい。」
仁王「丸井…。嫌な言い方じゃのぉ〜。」
幸村「あぁーそれ、うちのクラスでも話題になっていたよ。」
仁村「幸村まで…。まぁー今は、まだ彼女じゃ無い。話は、これで終わりぜよ。真面目にやらんと真田の鉄拳が飛んでくるなり。」
仁王は練習に戻る。
幸村「はっきりしないね。」
切原「全然、美人じゃなかたっすね。」
丸井「赤也。お前が人の顔をどうこう言えるのか?」
切原「丸井先輩!それ、どう言う事っすか!」
幸村「ふふっ、さぁージャレてないで練習するよ!」
R陣「ウィーッス!」