その男狂犬につき。

□駆け抜ける季節
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あたりを見渡せば街はクリスマスの装いに変わりキラキラとしたイルミネーションが輝き、恋人たちは心躍らせる季節になっていた。


やっと明日はお休み。
仕事も定時で終わらせて今夜は真島さんの所へ行こう。

そんな思いでどうにか定時に帰宅して、身支度をしながら真島さんにメールを送った。

『これから支度して出ます!30分位あればそちらに着くと思います。』

っと、あとは、コレと、アレもタッパーに詰めて……。


休みの度に会うのは勿論だったが、その度に外食と言うのがどうも私には合わず、私の家に来た時に手料理を振る舞った事で時折夕飯をウチで食べる機会も増えた。

しかし真島さんの部屋は台所用品も調味料も揃っているはずも無いので、作り置きしたおかずを携えて真島さんの部屋でご飯を食べれる様に、この前遂に炊飯器を買って最小限の食器類とお米を置いてきた。


「よし、コレでOK!じゃぁ行きますかね!」

煌びやかな街並みを駆け抜ける真島さんの部屋へと向かう。
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