その男狂犬につき。
□ギアチェンジ
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ふふん♪ふ〜ん♪
鼻歌交じりに真島さんはドアを開けて部屋に入る。
「ふぁっ!?テレビでかい!」
「せやろ?これで映画観るのえぇんや!今度一緒に観よなぁ〜♪
んで、コッチやで。」
広々とした空間にキングサイズであろう大きなベッドが置いてある。
「……これまた広いベッドですね。」
「せやろぉ?1人で寝るのは寂しいからお名前ちゃんも一緒に寝よや!っとその前に…」
何やら壁際のクローゼットをゴソゴソと漁り1枚のシャツを取り出す。
「こんなんしか、あらへん。今日はこれで我慢しとき。起きたら買い物してお泊り道具置いといたらええな。
って何突っ立っとんのや?はよ着替……いや、着替えさしたるからコッチおいで。」
そう言ってベッドの上で自分の横に来るようにポンポンと叩いて催促をするので、おずおずと隣に座る。
テキパキと服を脱がして私にはブカブカのシャツを着せてくれた。
「おぉ…。えぇなぁ。堪らんっ!もう一回するか?」
「そ、それは…ね、寝ないとぉ……」
ギュッと抱き締めたかと思うと押し倒して、彼方此方にキスを落とし何度も
「堪らんわぁ。」と繰り返す真島さん。
頬にてを当ててじっと真島さんを見つめキスをする。
「ご、吾朗しゃん…もぅ限界…その腕の中で…ね、眠りゃせ………」
そこで眠気に負けて意識を手放した。
その腕の中に抱き寄せそっとおでこにキスをして
「おやすみ愛しいお名前。」
そう真島は呟いた。