その男狂犬につき。
□出会い
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レストルームでエリと顔を合わせる。
「エリ!私先に店出て飲んでるから終わったら来てよねー!」
「あ、うん!じゃぁ、セレナで飲み直そう!すぐ行くから先に潰れないでよね。」
そう言って私はバックルームに戻りバッチリメイクを落とし薄化粧してセレナへ向かった。
「いらっしゃいませ。
あら、お名前ちゃんじゃない。1人?」
セレナのママはいつも優しく迎えてくれる。
「後からエリも来ます!」
そう答えてカウンターの1番左端に腰をかける。
お店で散々飲んだと言うのにビールを片手にタバコに火をつける。
ふぅ…やっぱり私はこのスタイルで飲むのが好きだ。誰に気を使うでもなく気ままにに煙を燻らせて。
そうこうしてるとエリからワン切り。
そろそろ着くのだろうと扉に目をやると…エリ……と…
!!??
ちょ、なんでエリと真島さん達まで…
あんぐりとその姿を見つめていると…
「おぅ!また会ったなチカちゃんっ!
ってなんやそのアホ面!」
したり顔したエリと真島達がカウンターへ。
「いらっしゃい真島さん。お知り合いだったの?」
「さっき知り合うたばっかりや、エライ可愛いお姉ちゃんがおって、また飲みたい思うてたとこや。」
「あら、珍しい。真島さんがそんな事を言うなんて。」
ママさんはフフっと笑みをこぼしてカウンターへと促した。