第五人格

□キライきらい大嫌い
1ページ/1ページ


※R18、無理やり要素あり



どうしてそうなったのか、今となっては思い出す余裕すら無くて。私はただただ繰り返される行為に悶えて、ボロボロ涙を零しながら喘ぎ声を上げた。


「はあっ、どうかな、普段は狩る側のハンターなのにサバイバーに犯される気持ちは」


私を壁に押し付けながら激しく腰を動かしていたイライ・クラークが吐息混じりに笑ってみせる。私は彼の事が嫌いだった。いつも私を追いかけ回して、梟を溜めて、チェイス時間を稼ぐ。害悪以外の何でもない。私は元々サバイバー狩りが下手なのに…こんなのって酷い。どこか行ってよ!と声を張り上げた所で効果は無いし…。そうして最終的にはイライ・クラークをガン無視する事で落ち着いた。梟が溜まってしまう前に弱いサバイバーを捕まえてしまえばいいんだと思い付いたからである。仲間を守り切れず、苦々しく表情を歪めるイライ・クラークに優越感が湧き上がって止まらなかった。ざまぁみなさい。包み隠さず笑い声を上げて、自身の武器を愛おしげに撫でる。


「ふふふ、結局はチーム戦だもんね」


残念でした。そう、イライ・クラークに背を向けてサバイバーを吊り上げる。そんな試合を何回か続けていれば自然と私の勝ち星も増えていて。イライ・クラークの空気感も自然と増していった。そして今回も、イライ・クラークを見えないフリしながらチェイスの下手な初心者サバイバーを狩っていたのだけれど…。連携プレイの上手なイライ・クラーク。サバイバーの逃げ込んだ方へと進むと板を倒されて頭上に星が飛んだ。


「っあ、!いっ、た…!」


痛みで悶えている間にも、イライ・クラークにタックルする勢いでぶつかられてそのまま壁にドンと後退する。無言に無表情で私の腕を一つに纏め上げるなり、イライ・クラークが覆い被さるようにして私の顔を見下ろすのでゾワっとなった。


「な、に…?いや、離してっ!」


嫌な予感を感じ取って身を捩ろうとするもののイライ・クラークがそれを許してくれない。空いてる方の手で顎を掴まれて固定される。目を見開いて息を呑むと同時、無理やり唇を重ねられて目を見開いた。


「んっ、んー!」


必死になって顔を逸らそうとするけれど敵わない。チュウチュウとしつこく唇を寄せられて涙が滲む。それでも頑なにイライ・クラークを拒んでいるとそれが癪に触ったのか、ガリと唇の端を噛まれてつい口を開けてしまった。ヌルリと入り込んできた舌に目を見開いて固まる。嫌だ、信じられない、


「やめて!や、いや、!んっ、ふぅ、」


容赦なく唇を塞がれて口内を犯される。舌で歯列をなぞったり私の舌に吸い付いてきたり。本当の本当に嫌なのに、イライ・クラークがテクニシャンなのか、キスだけで身体が反応してピクピクしてしまうので顔が真っ赤になる。チュ、と、イライ・クラークが私の唇の端を舐めてから不敵に笑ってみせた。


「ふふ、やっとこっち見てくれた」


もう僕の事無視するなんて出来ないようにしてあげるよ。そう吐き出された言葉にゾッとする。彼は、ずっと静かに怒っていたんだ。私がイライ・クラークに見えないフリをしていた事も、わざと弱いサバイバーに狙いをつけて吊り上げていた事も、全部…。喉の奥から引き攣った声が漏れる。慌てて逃げようとするけれど組しだかれてしまってペシャンと地面に潰れた。そうしてあれよあれよと身体中をまさぐられ、中途半端に服を脱がされ、気がつくと挿入されていたので涙が止まらなくなる。嫌悪感の中に紛れも無い快楽が混ざっているのが余計に腹ただしい。最初はいやだいやだと拒否し続けていたのに、段々と快感に負けて嫌でも声が溢れ始めて、それにイライ・クラークが満足そうに微笑みながらぐりっと自身のソレを擦り付けた。


「ひう!も、ダメぇ、イっちゃう、イっちゃう、からぁ!」

「いいよ、イって。僕が目の前で見ててあげる」

「んっ!無理、はあっ、ダメ!だめだめ!ああっ、!」

「っく…!」


キュウっ、と中が締まってイライ・クラークが切なげに顔を顰める。ビクビクと身体を痙攣させながら果ててくったり壁に凭れ掛かるけれど、イライ・クラークは腰の動きを緩める事なく再びゆるゆると動き出すので目の前がチカチカと爆ぜた。い、今いったばかりなのに、もう、次の快楽、が…!自分でも分かっているからこそ嫌気が差すのに、イライ・クラークが愉しそうに笑いながら「またイキそうなの?身体は正直だね」だとか抜かすので悔しい。私だって、好きで感じてる訳じゃない。精一杯の抵抗で睨みつけると眉間の皺をグリグリと押された。


「可愛い顔が台無しになっちゃうよ」

「うる、さい、」

「僕はキミの笑顔が見たいのに」

「ふざけないでっ、」


笑顔が見たい?嘘も程々にしてよ。ボロボロと涙が溢れ落ちるのは誰の所為だと思っているの。ぬちゃぬちゃと結合部から卑猥な音が響く。感覚が段々と短くなって、ピンと身体が張り詰めた。


「やっ、ああっ!」


イライ・クラークが私の耳元に顔を寄せてはあっと熱っぽく吐息を零す。私が達して彼のモノを締め付けてしまうと同時、イライ・クラークも呻き声を上げながらビクビクと私の中で果てた。ビュルビュルと吐き出された欲が、ドロドロと熱く私の胎内でいっぱいになっていく。し、信じられない…!中に出すなんて…っ、


「っふう、ああっ!嫌いっ、貴方なんて大嫌い…!」

「…そう。その大嫌いな相手に犯されて気持ちよくなる気分はどうだい?」

「っ、さいてい!最低…!大っ嫌い、」


ついにしゃくり声を上げて泣き出してしまうと、イライ・クラークが私の目元に唇を寄せて涙を吸い上げた。僕は好きだけれどね、キミの事。そうぼやく彼の声は、少し寂しそうに聞こえてほんの僅かだけ心が揺らいだ。



20190911

次の章へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ