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□あんたの隣。
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『「おらぁあああああっ!!」』
私とアントニオが学校に向かってると、いきなり矢場久根の奴らに囲まれて戦っていた。
お互いに大人数の敵に囲まれて、目の前を倒すので精一杯だった時…
『ゔぅぁぁぁぁっ!!…』
「アントニオ…!?」
叫び声が聞こえた…
即座に振り返ると目になんらかのスプレーをかけられたのか、目が見えなくなったアントニオが居た。
『ゔぅっ、、、おらぁっ!!』
でも、そんな中…目が見えなくても敵を倒そうと見えない分暴れまくり四方八方に殴ろうとするが誰にも当たらなかった。
「アントニオ…っ!!」
「あははっ!!つかまーえた!!」
『くそぉ!!離せ!!』
「誰が離すか。お前が一番の目的だったんだよ!!」
なんて卑怯な奴らや…
自分たちの力や勝てへんからって、こんなことせんでも。
「アントニオを離すんや!!」
目が見えないまま捕まえられたアントニオを助けたいけど、ものすごい数の敵に目の前を倒すのでも必死で…
辿り着けなかった。
「ほ〜ら!こっちだよ〜。」
『この野郎…おらぁあっ!!』
どんっ!!どがんっ!!
『ゔぅっ、!!』
「アントニオ!!」
もう勝ちっこないのに…
捕まえられても何されても、敵を倒そうとするアントニオ。
自分の情けなさに嫌気がさしてて、目の前の敵を倒して行くけど…
諦めかけてた。
がしゃんっ!!
「てめぇらうちの姉貴に何してくれてんねん!!」
ドアを破って来たのは、ツリシとKYとバカモノたちが来てくれた…
こっちの人数も増えると、あっという間に敵は倒れ…
「くそぉ…覚えてろよ。」
「まちぃや。」
「は?…」
「あんた許されると思ってるん?」
今にない怒りが込み上げて、アントニオをこんな目に合わせて普通に逃げさせへんからな。
「おらぁあっ!!」
どんっ!!どんっ!!どがんっ!!
「やべええ、コビーさんがキレた…」
気がつくと、相手は血まみれになってて…意識はなかった。
まぁ死んではないから、運が良かったと思いな。
「ア、アントニオ…!!」
当たりが静まり返り、周りを見渡すもぐったりとして動かないアントニオ…
「アントニオ!!アントニオ!!…しっかりするんや!!」
『ゔぅっ…はぁ、、コ、コビー…』
「もう大丈夫やからな…」
ぎゅっ、、、
目が見えなくても、手探りで私の顔を見つけて頬を優しく触るアントニオ…
そして安心したのか少し微笑む。
その姿に何も言えなくて、黙ってアントニオをおぶり…
学校まで戻った。