はちみつレモン。
□Episode2
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私が好きな恋愛小説を書いては作家さんの本に書いてあった。
恋愛が始まったと同時に終わりも始まるんやって…
最初は、それなら恋なんかしたくないや〜…とかそんなこと思ってたら一生恋愛できないやん。って思ってた。
でも、いざ好きな人が運命のような私の好みの人が目の前に現れると…何も考えられないほど頭がその好きな人でいっぱいで、胸が苦しくて、そんな言葉に左右されてた自分が馬鹿みたいになった。
ずっとずっと夢莉と居たい、ただそれだけを毎日願うだけ…終わりなんて来させてたまるかってくらい。
「なぁ、彩?」
『ん?どしたん。』
学校の移動教室の時もずっと夢莉とのキスのことを考えてた…
今日は飛びついて行ってキスしてやろうって。
「あんた毎日誰と帰ってるん?」
今話しかけてきてるのは、幼馴染みの横山由依。
愛想のない感じやけど、本当は友達想いですっごい優しい…それにめちゃくちゃ真面目な子やから見ためも目がつってるからか、怖いとか冷たいとか言われがち。
本当は全くそんなことない、私とは笑いのツボまで合う…
そんな由依にもまだ夢莉のこと話してなかったなぁ。
『彼氏!』
「彼氏なんかおったん?」
『うん、文化祭の日に付き合うことになってん。』
「ふーん、そっか。」
聞いてきたくせにあんまり興味なさそう。
てか、あんなに大々的に告白されて私はキスまでしたのに…そこまで噂になってない?
それか由依が鈍感なだけ?
『やっと現れてん、運命の王子様や。』
「好きなんやな。」
『そこはちょっと突っ込んでや?恥ずかしくなる。』
「あ、ごめん。だってあんなに毎年告白されて全部振ってきたのにびっくりしてん。」
びっくりして反対に反応が薄くなる人も由依ぐらいやで…
『ふふっ、やろ?私も高校ではそういう人現れへんのんやって思ってたんやけど…現れた。』
「彩が幸せそうやったらなんか嬉しいな?」
『由依…』
「生徒会引退したらピタッと来ないし後輩たちも心配してたんやで?でも、まぁそういうことなら安心や。」
『ありがとう、由依!あんたも早く運命の人が探すんやで。』
「そうやなぁ、ちょっと上手くいってる人はいるんやけどな。」
『へぇ!そうなん!』
「ま、それはええから紹介してや?」
『うん、ええよ〜』
とにかく、少し心配させてたみたいやから今日は夢莉に由依を紹介する約束をした。