パパがママに恋に落ちて。
□舞い降りた試練?
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「ただいま〜」
「ぱぁぱ〜」
朝は朱里ちゃんも彩さんまで具合が悪そうですごく心配しながら行った。
でも、帰ってきたら笑顔で朱里ちゃんが歩いて出迎えてくれて安心したな…
「朱里ちゃん!元気になったね?」
「おかえり、夢莉くん!」
「え!?菜々さん!」
僕は彩さんが出てくると思ってたからびっくりした。
「あははっ、そりゃあ驚くよな?」
「なんかすみません、彩さんは?」
「うん、ちょっとな…今は寝てんねん。」
「やっぱり具合が悪いんですか?」
朱里ちゃんをとりあえず抱っこして、菜々さんに聞く…
「うん、でも心配ないで?だいぶ治ったって言ってたから。今は念のためな?」
「そうなんですね…」
「ご飯作ってるから食べや?」
「あ、はい!ありがとうございます。」
「着替えておいで?朱里こっちおいで〜」
「あぅ〜」
「ふふっ、おりこうさん。」
やっぱり菜々さんに朱里ちゃんは懐いてるなぁって思いながらお願いして、僕は着替えるついでに寝室に行った。
ーーー
「彩さん…?」
『ん…ゆーり、帰ってたんや?おかえり。』
帰ってからもどうも気持ち悪くて、横になってたら夢莉が帰ってくる時間になってた…
「うん、ただいま…大丈夫?」
『大丈夫やで、…あのな山田が車運転して連れて帰ってくれてん。』
「あ、そうなんだね?じゃあ僕が送っていくから。」
『ありがとう…』
私はそれをお願いしようとしててんけど、言わんでも笑顔で分かってくれて…なんか泣きそうになった。
「彩さん?なんで泣くの…どこか痛い?」
泣きそうやなくて、泣いちゃってた…
『ううんっ、、』
「なんかあったの?」
『ゆーり…優しすぎて、泣けてきてん、、』
「あははっ、そんなことないよ?これが普通やからね。」
そう言って笑いながら頭撫でてくれるところも…なんかもうほんまに好きや。
ぎゅっ、、、
「彩さん…?」
『ゆーり…』
「大丈夫だよ、僕はずっと彩さんと朱里ちゃんを守るからね。」
安心感をもっと求めて抱きつくと、ちゃんと受け止めてくれる…妊娠が関係してるんかなんか異常に心細くなるんや。
『あ、そうや…言わなあかん。』
「ん?なにを?」
『あのな、ゆーり…』
「うん?」
この瞬間は朱里の時と一緒でなんか緊張するな。
絶対喜んでくれるって分かってるのに…
『2人目できてん…』
「えっ、ほんとに?彩さん」
『ふふっ、うん…今度はどっちやろうか。』
1人で良いなんて言ってたけど、私も嬉しくてにやけちゃった。
夢莉との赤ちゃんやもん、…嬉しくないはずがないな。
「うわぁ…嬉しいなぁ…」
ぎゅっ、、
『喜んでくれるって思ってたで。』
また強く抱きしめてくれた夢莉…
私は人生の中で何回、この人と結婚できて良かったと思うんやろうな。
「当たり前やん、ありがとう…彩さん…ほんまにありがとう。」
『こちらこそ、ゆーり…』
優しくて温かい夢莉に抱きしめられると、たくさんあった不安もなんだか消えてく気がした…