小説

□君がいるから幸せ
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「ゆうき〜!ままごとしゅるよ。」



「えぇ…ゆうくんは、ちないよ。くるましゅるからね。」




「だめぇ、みゆちゃとままごとしゅるの。」




「やぁだよぉ…まぁま、、」




私が洗濯物を子供たちが見える位置でしていると、いつもの美優紀が強制的に優希にままごとをさせようとするのが始まった。



ちゃんと嫌だって言っても、美優紀は自分が双子でも姉だと分かってるから…強気で優希を攻める。



やから、優希は最近泣く前に私に助けを求めるようになった。




『どうしたん?』



「みゆちゃがね…」



でも、雰囲気的に既に泣きそうや…


「ゆうきー!!」



「こわいょぉ。」



美優紀が怖いのか、優希は私の後ろに隠れてしまった…



『美優紀?なにしてるん。』



「みゆちゃはね、ゆうきとままごとしゅるよ。」



『したくないんやない?無理にしたらあかんで。』



「やーだぁー!」



『だめ。』



「なんでぇ…」



私がだめとはっきり言うと、さすがの美優紀も泣きそうになった。



『優希は優希で、したい遊びがあるねん。美優紀とはまた違う事やからな?それを無理矢理するのは意地悪やねんで。』




「むぅ。」


『分かった?ほら、別々に遊んだらええから。』




私がそう言うと、2人ともそれぞれに好きな遊びを始めた。

優希は美優紀と違って気が弱いから、すぐに流されてしまう…
男の子やのにすぐに泣くし、かえって大丈夫かなぁって心配になる。
















それから10時になった。



まだ昼ごはんには早いけど、なにを作ろうかそろそろ考え始めてたら…




「ねぇ、まぁま…」



『ん?美優紀、どうしたん。』



「みゆちゃ、おなかちゅいた。」




ほら、言わんこっちゃない。

朝ごはんを意地張って食べへんかったからや。




『ママは知らんよ。朝ごはん食べんかったからや。』



「やぁや!!おなかちゅいた〜!!」



『お腹空いても知らんよって、ママは言ったはずやで!ピーマン残すからやろ!!』




美優紀はよっぽどお腹が空いたのか、もう半泣きなった。



「うぅ、お菓子だひちぇ…」



『美優紀、いい加減にしなさい!!』



「うわぁあああん〜!!」



「みゆちゃっ!?」



美優紀がとうとう泣き出して、大きい声を出すと…車で集中して遊んでた優希が驚いて見てた。



「うわぁあああん〜!!おなかしゅいたぁぁ!!」




『美優紀、泣かんよ。自分が悪いんやから。』



「うぅ…」



『嫌いな物を食べるのは嫌かも知れんよ?でもな、大きくなれへんし…残したらピーマンちゃん可哀想やない?』



「……」


私がそう聞くと、美優紀は泣き止んだ…



『そう思わへん?美優紀は優しいからママはそう思うと思ったんやけど。』



「おもた…」



『ふふっ、やろ?』



「あい。」



『なら、頑張って食べてな?』



「わかた!みゆちゃわかた!」



『なら、もうええよ。もうお昼近いからパン少しだけなら食べてもええから。…はい、どうぞ。』




アンパンマンのスティックパン半分を美優紀に渡した。



こういう事はたまにあるから、慣れっこや。




「ありがとー!」



『どういたしまして。』




機嫌は治り、美優紀はニコニコしながらそれを食べてた。


美優紀は本当に気難しくて、扱いが大変…やけど頭は良いと思うから(親バカ)話すと分かってくれることも多い。







「まぁま、ゆうくんもねぇ…」



『ん?』



「あんぱん、たべたぃなぁ。」



『ふふっ、そうやな?美優紀が食べたら食べたくなるよな。良いよ、どうぞ。』



「わぁーい!ありがと!」



優希も欲しくなったらしくて、あげると嬉しそうに美優紀の横に座って食べ始めた。




こういう時、ほんまに素直で可愛いなーって思う。
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