パパがママに恋に落ちて。

□優しさに包まれて。
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夢莉は仕事やから家を出て…



今日は私が体調が悪いからお昼ご飯までこれから仕事やのに作っていってくれた。





ほんまに何でも出来るんやから、私なんかおらんでもええんやないん?…とか思っちゃう。




情緒が不安なのにさらに自虐にもなってきて…夢莉が行ってからはずっと自分のことをこうやって貶し続けてる。




『はぁ…嫌やな、私なんか消えたらええのに。』






そんな感じで、とりあえずソファーに横になってて…子供たちが遊びに飽きるのも時間の問題やなぁとも思ってた。





「まぁま、ビデオみたぁい。」




『そうやな、飽きるよな…ごめんね。』




「えへへっ。」





そう言って、頭を撫でながら起き上がってビデオかけることにした。




それだけやのに、朱里は嬉しそうに笑うから…ちょっとだけ復活。





と思ったのに、、





『ゔぅっ、、!!』





「まぁま?」





起き上がるとその反動なのか、一気に気持ち悪さが天辺まで来ちゃってトイレに走る…






『げほっ、げほっ…ゔぅっ。』




しばらく吐いてそこに居たら、また治ってきた。




『はぁ、ちょっと油断したな…』




まだ一回も吐いてへんくて、そこは今までの経験を活かせてる?って1人自慢げになってたのに…また気持ちが下がった。





そして、ちょっと待たせちゃったからすぐにリビングに行ってビデオをかけてあげた…長めのやつ。




見なくても、他のに飽きたら戻ってくるやろうし…







そんな中。




ブーブーブーッ…





『もうそんな時間やもんな。』





病院の予約時間がとっくに過ぎてて、実は携帯かずっと鳴りっぱなし…





山田から5件、病院から2件。




なんせどうにもならないこの感じ…動きたくない、外に出たくない。




どうすればええんや…






またその後、私は少し寝てしまってた。





今日に限って朱里と百花は仲良く遊んでる…なんていい子なんや。







ピンポーン!





すると、昼過ぎ…我が家のブザーが鳴った。







それにも私は出れなくて、無視してた。





「まぁま、ななたん!!」





『えっ…?なんで分かったん。』





朱里が嬉しそうに言ってくるから、不思議でたまらない。





と、気楽に考えてたら…







「朱里が開けてくれたからな?」





『山田!!』





「なんで来ないん?電話も出んし…ブザーさえ出てくれんやん。」





『…ごめんなさい。』





「それに、まだ昼ごはん食べてないんやってな。」




『ご飯あるんやけど…ゆーりが作って行ってくれたから。』






「そっか、とりあえず子供たちにご飯食べさせてあげようや?」




『うん…』





「おなかちゅいたぁ〜!」




「やたぁ!やたぁ!」






2人ともかなりお腹を空かせてたのに、私は寝てた…



母親失格やな。





ーーー







「それで、何かあったん?」





どのタイミングで聞こうかと思ってたけど、唐突でええかって…




やって、家に来てみて思ったけど彩は今日ただ寝てただけみたいや。




悪阻もあってしんどいのもあると思うけど、ちゃんとせなあかんところもある。






起きてられないなら、そこは夢莉くんにお願いして休んでもらうとかせんと…





このままやったら次、赤ちゃんが生まれたときに大変や。




でも、マタニティーブルーっていうのもあるよな…





『なんもないで…』





「やのに、来なかったん?」




『…ごめん。』




「彩は特別に私がいつも先に予約を取ってるねん、もし予約が入ってなかったら他の人が来たかったかもしれへんねんで?そこは分かって欲しい。まぁ、私が勝手に入れたのもあるんやけど…今回は。」





『やから、今度からそんなんせんでええから…』





その時、何かが少しプチっとなった。





どんっ!!





「今度からせんでええっていう話やないやろ!!」





『や、やって、、』





「これからは気をつけるわって言ったらええんやない?赤ちゃんのことなんやからちゃんとせなあかんやろ!自覚がなさ過ぎや。」






怒って解決することやないのに、何故かそんな彩の態度にイラッと来てしまった…
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