小説

□空から愛が降ってくる。続
6ページ/6ページ




そして、次の日…



今日はとうとう手術の日や。




胃潰瘍でも、酷くなってるらしくて…大きい手術らしい。


そう言われてるからか、なんだかずっと緊張してて夜は眠れなかった。






『はぁ、もう朝や…』



朝方に3時間寝たくらいで、寝不足になってしまった。



今はもう眠たいのか眠たいのか分からないくらい緊張してる…別に手術は初めてやないのにな。















「彩さん?おはよう。」




ん?、その声に…目が開いた。



どうやらまた寝てたみたい。





『あ、ゆーり…おはよう。』




「どうしたの?眠れなかったん?」




夢莉は心配そうに私を見る、不安にさせたらあかんよな。




『ううん、大丈夫やで…』



「ほんと?」



『夜はあんまり寝られへんかったけど、朝方寝れたから大丈夫!』




時計を見るともう9時になってた、11時から手術が始まる…


そう思うと、ほんまに死んじゃうんかと思うくらい鼓動が早くなった。











ぎゅっ、、、





『ゆーり…?』





「大丈夫、彩さん。」




『え?』




夢莉はいきなり私を抱きしめた。
そして耳元で囁く。



「彩さんなら、絶対に大丈夫だから…安心してね。」




『ありがとう、ゆーり…』




その優しさに、一気に落ち着いて来た。












それから、手術前の診察は終わり…



とうとう手術室に入る。






『あかん、緊張して吐きそう…』




「ははっ、大丈夫だよ?」




『ほんま?』




「うん!!ずっとここで待ってるからね。」




夢莉はそんな不安な私の手を強く握ってくれた。
もう後は手術に入って受けるだけ…




ほんまに大丈夫かなって、不安や。



「じゃあ、楽しいこと考えようか。」




『うん…』




「手術をして、少し落ち着いたら桜が散る前に許可貰ってお花見いこう?お弁当持っていくの。どう?」




『ふふっ、間に合うかな?』



「大丈夫!間に合うようにしよう!」



『そうやな、頑張る。』




「うん!その勢いやで、彩さん。」



『頑張った後はぎゅって、してな?』



「もちろん!!」




『じゃあ、頑張ってくるね…』




「うん、待ってる。いってらっしゃい!」




『いってきます!』




夢莉と話してると自然に落ち着いてきて、そのまま手術室に入り…



始まった。











どうなるか分からへんけど、成功しますように…


次の章へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ