貴方の隣(長編)

□出会い
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犬夜叉に続いて、若い男女と小さな子供までやってきた。
どうやらこちらは人間らしい。


「お邪魔しま…」


「おや、お客人がいらっしゃいましたか。これは失礼」


「む?このおなご、かごめと服が似とらんか?」


若い男女はともかく、小さい子供は人間ではなさそうだが……


「か…可愛いー!!キミも妖怪なの?」


小夜には、とにかく可愛く見えた。


「うわぁ!?な、なんじゃいきなり!?」


「あ、ごめん…あんまり可愛かったからつい…」


「小夜ちゃん、紹介するわね。この二人は弥勒さまと珊瑚ちゃん。こっちは七宝ちゃんよ」


かごめに紹介され、二人はにこやかに挨拶をしてくれた。

さすがにかごめを見慣れているからか、服装が異様でも全く動じていない。


小夜も自己紹介を簡潔に済ませると、若い男…弥勒が小夜に近づきいきなり手を握りしめる。


「時に娘さん、私の子を産んではくれぬか?」


「…………は?」


いきなりとんでもない発言をする弥勒に、小夜は固まった。


「またそれかよ。オメー本当に懲りねぇな弥勒」


「小夜、気にするでないぞ?弥勒のやつ、おなごにはいつもこうやって近づくんじゃ…」


「そ、そう…。ある意味すごいね…」


なんとも個性が強い人達だと思う。


「それより、小夜ちゃん…あんたはかごめちゃんが連れてきた友達かなにかなの?」


珊瑚の質問に、自分の状況を思い出して一から自分の身に起きたことを話した。


「そう、いきなり突然来ちゃったら混乱もするわよね…。私も最初そうだったもの」


「しかし、かごめ様の他に時を超える者がいるとは…なんとも不思議なものですな」


「…私、もう帰れないのかな?どうしよう…」


「ふむ、原因さえ分かればもしかすると帰る道が見えるじゃろうが…一先ず気を落ち着かせる為にここでゆっくりするとよいぞ?」


楓の優しい言葉と、かごめ達の賛同に小夜は泣きそうになった。


ただ一人、犬夜叉は…



小夜を見ながら険しい表情を浮かべていた…



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