短編集 -3-dimensional-
□je suis aimee deux
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「私なんかがセンターでいいんですか?」
普通に食事を始める名に、さくらが小さく呟いた。
「ん〜…そりゃ失礼じゃないか?」
「ですよ…ね…」
さくらに目線を向けた名は目を細めており、分かっていた事だと目線を下に向ける。
「さくらはセンターを任されて、全力で努力してるだろ?」
「はい…してる…つもりです…」
「だろ?じゃあ、私なんかとか言うな。自分自身に失礼」
背中を撫でて前を向かせると、名は笑顔でさくらに語りかける。
「っ…私がセンターで…ダメだったら?」
「ふっふっふ、そうなった責任はさくらが負うんじゃないよ」
ちっちっち、と言いたげに人差し指を横に振った名は腰に手を当てる。
「……え?」
「説明しよう!もし、さくらがセンターになって乃木坂の曲が売れなかった場合!さくらは全力で努力していたので、そのプロデュース責任は制作サイドが追うのである!そこで!謝罪の天才、名字 名の出番になるのであーる!」
「…名字さんが?」
「任せろ、場数が違うんだぜぇ?」
「いや、スギちゃん口調でキリッとしてますけどカッコよくないですよ?」
名のキメ顔に一実が苦笑しながらツッコむと、すぐに素の表情にもどって一実に目線を向ける。