短編集 -3-dimensional-

□je suis aimee cinq
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「…名さん、名さん」




「ん〜?」




ライブ終わりにバックヤードで立っていた名をみつけて祐希は笑顔で駆け寄る。




「暇なの?」




「あー、そんな事を言う祐希とは二度と話さんっ」




ニヤニヤしながら名に話した軽口に名は拗ねた様子で視線を逸らす。




「え!?嘘!冗談ばい!」




そんな事態は初めてで、焦りながらフォローするが名の様子は変わらず腕を組んで目線を逸らし続ける。




「もー、知らんっ」




「名さーん!」




「あっ…あれやっとかないとな……ちょっと、もう行くわ」




「えっ?……え…」





最後には笑顔になってくれるのではという希望は名が真顔になって去っていく事で消え去り、小さくなっていく名の背中を見ながら取り返しのつかない事をしたと体が震えた。







〜・〜
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