欅の宿り木

□欅の宿り木 番外4
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「ん〜終わったぁ!」





「お疲れさま、大変だったねぇ」




学園の関係するフォーラムに総代として出席させられた名、その付き添いである次席の星野は会場のホテルから出て大阪を歩いていた。




「あのね、ちょっとだけ寄り道しても良いかな?」





珍しく、星野が提案してくるので名は快諾して少し興奮している様子の星野の後をついていく。




「ここ!」




「フェスティバルホール?」




「うん!」





巨大な建造物の入り口に書いてある英語を読むと、星野は満面の笑みで頷く。




「え、なに?」




「欅坂46がライブするの!」




きょとんとしている名に星野は説明を加える。




「チケット当たったの?」




「…それを言わないで。ここにね、てちも来るんだなぁと思うだけでワクワクするの」




「…本当に好きなんだね」




「うんっ!大好き!!」




名の質問に肩を落としながらも、目が輝いている星野に名は苦笑を浮かべる。




「…きっと、喜んでるんじゃない?」




「かなぁ?てち、冷静だから、気持ち悪がられそう…さっ!次いこ!」




「まだあるの?」




「晩御飯はね〜魔法界で食べよ?」




「魔法界?」





最初に出会った時の強引な星野を思い出しながら、名はテンションの高い女子高生を追いかけた。





〜・〜
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