即席小噺-reloaded-
□Je suis aimee 混成
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『麻衣ってさ〜体調崩さないよな〜』
体調不良のメンバーの代役調整を行なった後に楽屋でいつものルーティンを崩さずに準備を行なっている麻衣を見て名前は静かに呟く。
「どこかのマネージャーは、よく体調崩すから隠すの上手くなったのかな〜」
『…ん〜…麻衣と俺のハイブリッドになったら最強かもしれないな』
「…名前と…私の…ハイブリッド?」
少し忠告の意味も込めた言葉を話しながら番組のアンケートを書いていた麻衣は名前の一言に目を丸くして、紙の上に置かれたペン先は枠を飛び出して机に線を描いていく。
『麻衣?』
「え…えぇっ!?いや、あの…えっ?まぁ…将来的に私は…欲しいけど…今?」
『…あ。ちょっと待って、地雷踏んだな』
固まっている麻衣に名前が小さく問い掛けると麻衣は時間差で大声を出して周囲の目が集まるので皆には何でもない旨を告げてから名前の耳元で囁く。
「もう少し仕事を続けようと思ってたけど…どうしてもって言うなら考える。うん。考える。ちなみになんだけど男の子と女の子だったらどっちが良いとかある?」
『よーし、分かった。和平交渉の要求を無条件で飲もうじゃないか。だから、それを今日、メンバーの前で一日中言うのだけは勘弁してください』
いつものルーティンなど既に忘却の彼方であり、頬を朱に染めて目を輝かせながら顔を近づけてくる麻衣に名前は両手を挙げて完全降伏からの和平交渉を求めた。
fin