即席小噺-reloaded-

□Je suis aimee 山下美月の憂鬱 番外編
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『似て…るっちゃ…似て…いや…まさかな』





「名前さん?なに見てるの?前髪、変かな?」





ある青年から自分の母親に美月が似ていないかと告げられた事が心に引っかかり、名前は収録前に楽屋で髪をセットしている美月を無意識に眺めて鏡越しに目が合う。





『いや、なんでもない』






「ん〜?もっと見て良いよ?」





不意を突かれた名前は少し挙動不審な様子で目を逸らすので、美月はにやにやとしながら振り返って名前の前まで移動する。






『あ、大丈夫。お腹いっぱいでーす』





名前は踵を返しながら携帯を出して天気予報を調べ始めるが美月は後を追っていく。







「またまた〜、ほらほらっ!恥ずかしがらずに!いっぱい見て?」










『ちょ!近い近い近い!』








携帯の画面の前に満面の笑みで美月がフェードインするがバランスを崩して名前の顔へと迫ってくるので名前は焦った様子で肩に手を置いて止めた。












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