即席小噺-reloaded-

□Je suis aimee わんぱくにゃんこ
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楽屋のテーブルに誰が置いたのか分からない猫雑誌があったので、拾い上げて名前が何となく目を通していると背中に重みを感じる。





「にゃあにゃあ」






『っ、と…桃子…じゃ…ない。沙耶香?どうした?背中にくっついてくるの珍しいな』





背後から手を回して雑誌の猫を指差しながら顔を覗き込んで甘えてくる沙耶香に名前は笑顔になって肩の上の頭を撫でた。





「私を拾ってくださいにゃ」






『え…マジで〜?じゃあ、沙耶香専用のベットとか食器を色々と用意するか〜』





ふむふむと言いながら、雑誌をめくって猫用品のページを見始める名前だったが更に衝撃を受ける。





「にゃあ!私も拾って欲しいにゃ」






『レイも?ん〜…じゃあ、どっちかは毎日俺と同じベットになるなぁ』





元気な子猫達に群がられるので、名前は大人としての意見を醸し出して現実に引き戻す流れを作る事にした。





「にゃに!?」





『な?そんなの嫌だろ?だから、2人とも良い人に拾われ-「にゃあにゃあにゃあ!好条件だにゃあ!!」





『テンション高っ!!マジで!?』





驚いた2人の様子に乗って諭そうとするが逆効果だったようで、ぎゅうぎゅうと両サイドから抱き締められて名前は困惑する。





「どっちもいい子にするから、これ以上は飼っちゃダメにゃ」







『レイ、あんま布石を打つな。ボス猫っぽい人達の目線がめちゃくちゃ怖いから…』








裏表のない純真な笑顔でレイが名前の両頬に手を添えて見つめてくるが、その背後に禍々しい雰囲気を感じた名前は苦笑しながら目線を逸らした。








fin


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