即席小噺-reloaded-
□Je suis aimee 世界レベルの女神様
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麻衣と楽屋で2人きりになる珍しい日。
「…なに?そんなに見つめて…なにかついてる?」
「麻衣って、世界で美しい女性ランキングに入ってんだな」
対面に座り、携帯の画面と自分の顔を何度も見比べる名前に麻衣は何をやっているのかと苦笑する。
「え、あぁ…そうなの?」
「ネットニュースに載ってた」
「だから、私の顔を見つめてるの?」
名前は子供のように携帯の画面をみせてくるが、そう思って欲しい人間に認められなければ何の意味もないランキングだと麻衣は携帯を横にずらして再び名前と見つめ合う。
「美しい顔を見慣れちゃダメかなと思って」
「もっと近くで見る?」
欲しい言葉がコンマ0.3秒で返ってきたので、麻衣はテンション高く、テーブルに前のめりになって顔を出す。
「見る」
「ちょっ……近すぎ…」
茶化して終わると思っていた名前が麻衣と同様にテーブルの中央へ身を乗り出すので、2人は吐息を感じる距離となる。
「…確かに、瞳まで綺麗だよな」
「(あー、これ、もう、キスして良いかなぁ?良いよね?)」
美術品でも眺めているような真剣な表情で見つめられ、名前の頬を両手で挟んだ麻衣の頭の中では天使と悪魔が戦い続けていた。
fin