↑欅の宿り木 Chapitre final↓

□欅の宿り木 特別編〜山下美月の憂鬱〜5
1ページ/14ページ



リハーサルが開始され、曲が流れ始めると名前の雰囲気は一瞬で変わり、近くにいた理佐や小林は言葉を発する事が出来ないほどに存在感の圧が増していく。




乃木坂の培われたチームワークの良さが織りなす一体感のあるパフォーマンスの中に飛び出していき、菜緒は名前の居る方向を見つめて釘付けになるが全体の動きに合わせて我に返って何とかタイミングを合わせていた。




「やばい…なにあれ…本当に同じ人間?」




少し心配していた自分が恥ずかしくなるほどに後ろで踊っている名前の姿は指先どころか髪の毛一本の動きですら丁寧に扱っているので思わず感想を口に出すと、飛鳥や真夏と目が合って笑顔の連鎖が広がっていく。




名前をフォローしようと息巻いていた人間や、センターである白石麻衣ですら名前の作り出す神々しい雰囲気に惹かれていき、感じた事のない一体感に美月は鳥肌が立つ。
次へ
前の章へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ