欅の宿り木

□欅の宿り木 5話 後編
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「まぁ、料理を作り過ぎたとこだったので人数が増える分には助かります」



「そうだね〜」



「帰らなくても良いんですか?」



「むしろ、今から寒い中を帰れって言う方が気が引けますから」




まぁまぁ、寛ぎなよと菅井のコートを預かって席に座らせた友梨奈は服の裾を捲って、シンクへと向かう。




「凄いね、友梨奈が作ったの?」



「え?ま、まぁ…一部ね」



「ほぅ…菅井さん、コイツ料理出来るって番組で紹介してもらって良いですか?」




「はい!これだけ出来たら自慢できますよね!」



「やめてー!見栄張ったの!レタスを手でちぎっただけ!!」



「え?じゃあ、買ってきたの?」



「ううん、名が作った」



「………名字君、料理出来るんですね!素晴らしいです!」



「いや、洋食中心で簡単なものだけですよ?和食のような繊細な味付けは出来ないです」



菅井の絶賛を軽く流している内に、ピザが到着して食卓に料理が揃う。それぞれのグラスにワインに見立てたぶどうジュースを注ぐ。






「では…?」



「「「メリークリスマス!!」」」



グラスが重なる音が響いて、3人は料理に手をつける。
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