賢者の石
□生き残った女の子
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「おはようクリスティ」
そう言いながらその人、ダンブルドアが部屋の中へゆっくりと歩み入る。
ダンブルドアの長いローブが引きずり、古い床の埃をふわりと漂わせそれが月明かりに照らされてなんとも神秘的だ、とクリスティはぼんやり考えていた。
だがハッと我に返り頭をぶんぶんと振る。
ダンブルドアは杖を一振りし、ベッド脇に置かれたテーブルにお茶を出した。
「ゆっくり飲みなさい、まずはそれからじゃ」
クリスティは色々とダンブルドアに質問したいのをこらえ、出されたお茶をおとなしく飲んだ。
コクッとひとくち飲むだけで今まで重かった体がほっとあたたまりだいぶ楽になった。
何か魔法でもかけてあったのだろうか。
「・・・ありがとうございます」
「声は出るようになったようじゃの」
「はい、あの・・・ここは・・・」
あたりをもう一度見回しながらクリスティは尋ねる。
「ここはホグワーツの中じゃよ」