賢者の石

□生き残った女の子
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さて、どうしたものか。



重たい体を起こし、まだぼんやりと霞む目を必死に凝らしてクリスティはあたりを見回しながら考えた。

壁は石造り、ひとつしかない窓からは月明かりが差し込み薄暗く埃っぽい部屋を照らしている。
クリスティがいるベッドと、タンスやテーブルなどの家具など一見すると普通の部屋だ。

でもクリスティには、ここがどこで誰の部屋なのかさっぱり分からなかった。



「・・・・・・」


何か独り言を呟こうとしたが声が上手く出ない。
喋ろうとするとしゃがれた、かすれたようなうめき声が出るだけだ。





ぼんやりとする頭がだんだん冴えてきた。




そうだ、自分はゴドリックの谷にいたはず。



ハッとしたところで、ふいに部屋の扉がぎぃぃぃと小さな音をたてて開いた。
クリスティはベッドの上で身構えるが、すぐによく知る人物であると気付き肩からちからを抜いた。





「おはようクリスティ」



開いた扉の向こうで、半月形の眼鏡をはめた白髪の老人がにっこりと笑っていた。

 
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