百合小説(R指定系)

□唐紅の気配
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れにと夏菜子は今日が付き合ってちょうど一年になる。

幸運にもまとまった休みが取れたので、弾丸海外旅行を決行したのだった。

「いやあ、ついに来ちゃったねハワイ」
「うん、あったかいなあ」

常夏の楽園ハワイ、お揃いで買った服を着てパンケーキやマラサダ、ガーリックシュリンプにロコモコやステーキなどを堪能し
マリンスポーツを楽しんだ。

「めっちゃ楽しい、天気もいいし最高だなあ」
「ほんと、美味しいしみんな優しいし」
並んで浜辺に座り地平線を見る。

「幸せだな、こうして海を並んで見られて」
しみじみれにが言う
「私も幸せだよ」
夏菜子もまたしみじみ言うのだった
そしてそっと手を繋いだ。

夕陽が沈みかけたオレンジ色の景色は二人の頬を赤く染めていく。

手を繋いだまま二人はディナーの予約をしているお店に向かった。

店主の計らいで
日本の可愛いお嬢さんにはおまけだと
大きなステーキやポキ、海鮮の豪華な盛り合わせなど食べきれないほどの料理が並んだ。

「すごい…こんなに食べられるかな」
「店長さんありがとー!!」

不安ではあったがどれもびっくりするくらい美味しい
心地よい潮風の中星が見える席に座り波の音を聞きながら食べ進めていく
カクテルもカラフルで美味しくてどんどん箸が進んだ。

「おいしすぎるー、これ、食べられちゃうね」
「うん、ほんと、しあわせだあ」

二人はにっこり微笑んだ。

満腹になり幸せを感じながら
ゆっくり浜辺を歩いた。

そしてホテルにチェックインして部屋に入った。

真っ先にれには、窓を開けた。
「夏菜子ちゃん、ここからもすっごい星が綺麗に見えるよ」
「どれどれ…わあ、ほんとだ」
ベランダからは綺麗な星が瞬く。

しばらく見とれていると暖かい風が頬を撫ぜた。

夏菜子はれにの腕を掴んだ。
そしてれにの肩に頭を乗せた。
れには優しく夏菜子の頭を撫でた。

「 Aloha au ia `oe 」
夏菜子はそっと囁いた
れには、頬を赤らめた
「夏菜子ちゃん…
mahalo kealoha 」

夏菜子はれにを見つめると続けた
「 Aloha No Au la`oe 」
れにもまたその言葉に返答した
「 Nau ko'u aloha
Ko Aloha Makamae E lpo 」


夏菜子は微笑んだ
「ねえ、いつのまに勉強したの?」
「夏菜子ちゃんこそ…」
照れくさそうに笑うと
顔を近づけ
「 Aloha’oe 」
二人でそう囁くと唇を重ねた。


夏菜子がれにの手を引いて部屋に戻るとれにの頬を親指で愛おしげに撫でた。
「れに、綺麗になったよね」
「夏菜子こそすっかり美しくなっちゃって…」
揺れる瞳と高鳴る鼓動は波の音ともに夜の静寂を彩っていく。

夏菜子はれにを抱き寄せ深いキスを始めた。
絡み合う舌と指は、燃え盛る炎のように激しさを増していく。

そのままベッドに倒れ込むようにゆっくり横になると、夏菜子はれにの服を脱がせていく。
月夜に照らされた身体は艶めかしくいつもより色っぽい。

「夏菜子ちゃんも、脱いでよ」
「じゃあ脱がせてよ」
れにも夏菜子の服を脱がせていく。

下着も何もかも脱ぎ去って唇を重ね舌を絡ませ身体を重ねていく。

夏菜子はれにの身体を噛むのがとても好きだった。
「ねえれに、噛んでいい?」
「うん、いいよ」

最初は遠慮がちに噛んでいたが今は跡がつくまで噛む。
左肩に噛み付いた。
「いて…」
「ごめん、強かった…」
歯形がくっきりできている。
夏菜子は申し訳なさそうにそこを撫でた。
「でも嬉しいの夏菜子ちゃん」
「そうなの?」
「だって夏菜子ちゃんは私だだよってしるしでしょ?」
「まあ、そうだね」
「だから、もっとつけてもいいんだよ?」
「ほんとに?」

夏菜子はれにの身体のすみずみにキスしていき、鎖骨、胸、太腿、腕、様々な場所に噛み跡と痣をつけた。

荒い息と甘い息が混ざり夏菜子はれにの首筋にそっとキスをした。

「たくさんつけちゃった」
「大丈夫だよ、ほとんど服を着れば見えない場所だもん」

そう言うれには
まだ触れられていない先が疼いている。

気がついた夏菜子がそっとそこを指で触れるとれにはビクッと体を震わせた。

「れにって、ここすきだよね」
「んん…だって」
「だってなあに」
「夏菜子ちゃんだから…だもん」

いちいち可愛いな、そんな事を思いつつ夏菜子はれにの胸を優しく刺激的に時間をかけて弄っていく。

苦しそうなれには、再び口を開いた
「夏菜子ちゃん…」
「うん、したもでしょ?」
「うん」

夏菜子はそこに触れた。
ゆっくり指を動かす
それだけでれには達してしまった。

ぎゅっと抱きしめられその力が弱まったのを感じた夏菜子はれにの身体を再び丁寧にキスした。

そして深く熱いキスをすると

「 Aloha au ia `oe 」
そう囁いた。

れには幸せを感じながら夏菜子の、腕で眠った。
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