遠くて近い
□近くて遠い
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お前もか。
お前は違うと思っていたのに。
同じ顔をしている俺と夕陽。
同じ顔ならいつもしかめっつらで眉間にシワを寄せてる可愛いげのない俺より、優しくていつも穏やかに笑ってる王子様のような夕陽の方がいいに決まっている。
そんなの、わざわざ言われなくてもわかってるっつーの。
俺も夕陽の笑顔に癒されているし、夕陽をどうこう言うつもりは更々ない。
ただ、夕陽と仲良くなりたいがためだけに、俺に近付く奴らに虫ずが走る。
「――――」
ああ、やっぱりお前もか。
お前だけは、他のやつらとは違うと思っていたのに。
もう恋なんかしない。
そう強く心に誓った。
今まで一番近くにいた男が、今では一番遠い。