短編

□王様ゲーム
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ホモ要素があります。
苦手な方は戻ってください。







「王様ゲームしーましょ!」
「今忙しいよい。」
夜にお父さんの部屋へ行くとマルコもいた。
「そんなの明日でいいでしょ!お父さんも王様ゲーム参加だからあんなことやこんなことが出来るんだよ?このチャンス逃していいのかなぁ〜?」
「今すぐ準備しろよい。」
「...」
マルコが寝返ったことに驚くお父さん。
「ほかの人も誘ってくる!」
同じ手段でエース、サッチ、イゾウを連れてくる。紙に番号と王様、を書いて準備完了だ。みんなお酒を飲んでいてテンションが高い。

「さて、始めますか!」
箱に入れた紙ををみんなに引いてもらう。
「王様だ〜れだ!」
「お!俺だ!最初だから過激じゃないのにするか!じゃあ、1と5が10秒間見つめ合う!」
「うぇ!?」
5番だ。いきなり当たるなんて。
「おれ1だ!」
しかもエースかよ!腹を括って輪の中へ行く。
「10センチ以内ね!」
エースの整った顔がグッと近付く。みんなのカウントが始まる。
「1〜2〜3〜4〜5〜6〜7〜」
「7秒以上見つめあえる人とはセックスができるって言うよな!」
サッチの言葉に顔を真っ赤にして背けるエース。
「逸らしたから最初からな!」
「余計なこと言ってんじゃねぇ!」
もう一回見つめあう。エースは終始顔が赤かったけどなんとか耐えたようだ。

「はい、次ー!王様だ〜れだ!」
手際よく集めて引く。
「グララララ、俺だな!」
「やっぱりキングは親父だよい!」
マルコがキラキラした目でお父さんを見る。
「じゃあ、2番が右隣の人を褒めちぎるってゆーのはどうだ?」
2番のイゾウが右隣のサッチを見て考え込む。サッチは期待した目だ。
「.........飯がうまい。」
「終わりかよ!!」
なんとか絞り出した答えにツッコむサッチ。
「いや、考えてみたけどこれ以外なくて。」
「まあ飯はすげー上手いよな!」
「飯"は"って言うな!」
エースがフォローしたけど余計傷をつけたようだ。サッチは泣くふりをしながら一気に酒を煽った。

「王様だ〜れだ!」
「きた!俺だ!!じゃあ〜3番が左の人を抱きしめる!」
エースはさっきのお返しだと言わんばかりの顔だ。
「俺だよい。」
右隣のマルコが声を出す。ってことはされるのが私だ。
「まっ、待って!心の準備が!」
「王様の命令は絶対だし?」
ニヤニヤしてるエースとサッチを睨む。
「名前。」
「はいっ!」
肩をびくつかせながら呼ばれたことに反応した瞬間マルコの匂いに包まれた。優しく抱きしめられる。
「これでいいだろい?」
遠のいていく体温と匂いを少し寂しいとも感じた。
「顔真っ赤!!自分からよく抱きついてるじゃねぇか!」
私の顔を見てみんなが笑う。
「もう!見ないで!次やるよ!」

「王様だ〜れだ!」
「来たぁあああああ!!!じゃあ、フフッ!んとね、4番がお父さんへの愛を叫ぶ!愛の大きさだけ声も大きくしてね!あと語尾には性的な意味で、をつけること!」
「えげつないな!」
言い放ったらサッチには笑われた。隣のマルコが顔を青くしている。
「あらー、マルコふぁーいと!」
「くそっ!やればいいんだろい!?」
立ち上がってその場で大きく息を吸う。
「親父の大きくて勇ましいところと俺たちを愛してくれるところが好きだよい!性的な意味で!!」
マルコの精一杯の大声が船に響き渡った。
「ブハッ!!!!!最高!!!ナニが大きくて勇ましいんだよ!」
笑い転げるとマルコが顔を真っ赤にして不機嫌そうに座った。
「グララララ、俺にはそーゆー趣味ねぇぞ?」
お父さんにまでからかわれて気の毒だ。私のせいだけど。

「王様だ〜れだ!」
「俺だよい。じゃあ、5番が2番に酒を口移しで飲ませろよい!」
「俺5番!ついに親父か!?」
「嫌だぁあああサッチから口移しとか最悪だぁああ」
「お前かよ!」
エースが2番だったらしい。本気で嫌がっている。
「俺だって親父がよかったよ!!」
口に酒を含むとエースに近付いていく。ジリジリと下がるエース。
「ヒューヒュー!」
「ちょ、無理!!うあっ」
サッチに捕まるとそのまま口付けをさせられる。何度かエースの喉仏がゴクリ、と動いたがやがて動かなくなる。なのに離さないサッチ。ただのディープキスだ。若干声が漏れてて妙にエロい。
ーーーーバキッ!!!
「いってぇ!!」
「なげぇんだよ!!大体なんで舌がはいってくるんだ!!」
真っ赤な顔をしてサッチを殴ると口の端に垂れているどちらのか分からない唾液を拭う。
「ははっ、なんか可愛く感じてきちゃってなー!」
よしよし、とエースの頭を撫でて可愛がる。明日からどんな顔で二人を見ればいいんだろう。
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