短編

□サイコパスと恋した私
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*グロ、流血表現があります。
苦手な方はバックを!






「あの男と何をしていた?」
「はな、しかけられただけよ…」
目の前の男の殺気と恐怖に言葉がうまく出てこない名前。
楽しそうに笑っているドフラミンゴがやばいくらいぶち切れているのはさっき名前に話しかけた男のせいだ。ただ話しかけられて応じただけなのだが。

「フッフッフ、足があるから他所へ行く。ならば取ってしまおうか」
「ちょっとまっ!?きゃぁああああ!!!」
ドフラミンゴが糸を張った足首を名前の太ももへ押し当てた。
片手しかない名前が必死に抵抗するが例え両手あったとしても勝てないだろう。
努力も虚しく少し上にあげた足が思いっきり振り下ろされた。
宙を舞うたくさんの血、血、血…

「うわァアアア!!」
ずたずたに千切り取られるとあまりの痛さにベッドの上で悶える名前。
真っ白だったシーツが血で染まっていく。
「おれだけの名前だろ?」
取った足を持ち上げると愛おしそうにキスをするドフラミンゴは本格的に狂っている。
「これでお前はもうどこにも行けない。」
別に浮気をしたわけじゃない。
それなのに何故こんなことを。
名前は泣きながら必死に考えたが1年以上続いている異常な束縛、嫉妬に答えなど見つけられない。
愛だといえば少しは綺麗かもしれないが当の本人は浮気ばかり。
名前は理不尽な働きに涙を流して耐えるだけ。
「ドフラ、ミンゴ…、痛い、痛いのっっ!!」
「フフッ、悪いのは誰だ?」
「私、です…」
思ってもいない言葉。
だがここでドフラミンゴ、だなんて言おうものなら残った方の足まで取られる。
ぐっと唇をかみしめて耐えるだけ。




「フフッ、名前。愛してるぜ」
処置を施され大量の鎮痛剤により一時的に痛みを失った名前を優しく攻めるドフラミンゴ。
「あっ…あぁんっ…ドフラミンゴっ!」
自分で切った腕、足の傷跡を愛おしそうに撫でるとそこら中にキスマークをつけていく。
怖いくらいの束縛、独占欲。
「んっ…、私もつけたい」
だけどそれは名前も同じだった。
本当は浮気なんてしないで欲しい。
ずっと自分だけを見てくれるならこんな扱いでもいい。
そんな歪んだ考えが生まれたのだ。
だけどそれは届かない想い。
ドフラミンゴの小さな鳥かごに両手両足を拘束されて入れられた名前とどこまでも自由なドフラミンゴ。
釣り合っていないようでお互いがお互いを求め、依存している。
「あぁ…やっ!んっ、んぅ…」
全身の撫でる優しい指、思っているのかわからない愛を伝える唇、時々激しく名前を揺さぶるドフラミンゴの巨体…。
「んんっ!は、ぁっ!…あぁっ、ああぁんっ!」
名前の弱いところなんて知り尽くしているドフラミンゴが焦らしながら確実に攻めていく。
「あぁっ…!?いたっ!」
ズキンと傷口が痛む。全身の血がバクバクと暴れる。
「いたいっ!いたっぁああ!!!」
異常に短い腕をバタバタと振り回しながらちゃんとついている方の腕で顔を覆う。
「名前…。」
切なそうな顔をして、暴れる名前をなんとか落ち着かせようとするドフラミンゴ。
「いた、いのっ!苦しいっ!もう、やだよっ……」
ボロボロ涙を流す名前をしっかり抱きしめるドフラミンゴ。
そのまま名前が落ち着いて眠りにつくまでそうしていた。
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