第2章〜セカンド・ラヴ〜

□第2話・出会い
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「き、君は?名前、なんて言うの?あ、言っとくけどこれ、ナンパじゃないから」

「ナンパ...?何ですか...それ。私は、春日宇女です。この博麗神社で、居候してる身です」

(今どきナンパなんて言葉を知らない女子高生(これは守人の印象だが)なんているのか?)

(この人、守屋殿にしか見えないんだけど...。やっぱり違うのかな。それに、言ってる内容とかも幻想郷では聞かない言葉だし...霊夢が前に言ってた外の世界ってところから来たのかな?)

守人も宇女も、互いを考察し合う。

「お、俺、大国御柱神宮ってところから来たんだ。亡くなった祖父の遺言を叶えるために。ここって俺がいた所と違う世界なのかな?」

「大国...。多分そうですね。私も幻想郷へ来て2年程経ちますが、貴方のような服装の人は見たことがありません。見た感じ、『普通の』人間のようですし。私の親友がこの世界を管理する巫女なので、彼女に聞いてみましょうか?」

宇女は、『大国』という言葉に少し驚いたが、すぐに冷静さを取り戻し、守人に提案した。

「凄いね、君の友達。もしかして、君もその神社の巫女さん?」

「いいえ、私は違う世界の巫女だった者です。今は巫女でもなんでもありませんよ。まぁ、能力的に巫女の仕事は出来なくはありませんけど」

宇女はそっと守人に手を差し伸べる。守人もその手を取って立ち上がった。
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