第1章・博麗の巫女と大国巫女
□博麗神社のお泊まり会
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お昼を食べ、霊夢は押入れから2人分の布団を取り出して、日向干し作業に取り掛かった。
魔理沙と宇女は人里へ行き、4人分の食料と酒の肴などを買った。
「お邪魔します」
「霊夢さ〜ん!魔理沙さ〜ん!来ましたよ〜!」
咲夜と妖夢が博麗神社を訪れたのは黄昏時だった。
「いらっしゃい、咲夜、妖夢」
「よ〜!待ってたぜ!」
妖夢に名前を呼ばれた霊夢と魔理沙は、2人を出迎える。すると、後ろから第三者の声が聞こえるのを、咲夜と妖夢は気づいた。
「ちょっと、魔理沙!料理の途中で抜けないでよ!早く戻ってきて!」
「はいはい!今行くぜっ!2人とも待っててくれだぜ!」
魔理沙が宇女に呼ばれて、台所へ帰ると、咲夜は霊夢に話しかけた。
「彼女、すっかりこの環境に慣れたようね…」
「えぇ、まぁね。適応能力は抜群よ。はじめは渋っていたスペルカードも、まだ私達相手だけだけど、すっかり使いこなしてるし。本人はまだ自身なさげだけれどね」
「咲夜さんから聞きました。宇女さんって、相当な能力の持ち主なんですよね?」
「そうよ。そのままの巫術では、危険過ぎるから、スペルカードを教えたわけよ」
3人は畳の上に腰を降ろし、宇女と魔理沙が食事の配膳の準備に追われているのを、横目で見ながら話を続けた。