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□風邪、その後
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良い夢を見た。


懐かしいあの人が、看病してくれる夢


今迄見たいとどんなに望んでも見れなかった姿。

その人が、かつてより僅かに老けた(でも余り変わってないのは、自分の願望だからか)姿で、現れた。


「…それにしても、随分な時間に目覚めたもんだ」


窓から見える空は暗く、月も傾き始めているのを考えれば夜中なのだろう

目が冴えた為に派手な着物を羽織り甲板に出る。



「おや晋助。目が覚めたのか」


「ンな…」


思いもよらない声に持っていた煙管を落としてしまった。


カランという音が夜の空に響いた。
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