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□風邪
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*シャンクス
ぶえっくしょっん!!!
「38℃。立派な風邪じゃな」
「ノブユキぃ」
「情けない声を出すでない。
たかが風邪じゃ。
ったく、冬島近くだってのに、腹出して寝とったか」
「…」
「図星か。寝たふりとはお主は童か全く…」
「さびぃ」
「今雑炊を作ってくる。
………それまで眠れ」
「ねれねぇ」
「大丈夫。すぐじゃ」
「へ…?」
トンっと首の辺りを叩けば、落ちた船長に溜め息を吐き、音を立てぬよう外に出た
友人直伝の落し方…覚えていて正解じゃった
いつの間にか眠っていて(というか眠らされて)
鼻をくすぐる匂いに目が覚めた。
「む?起きたか」
「ノブユキ?」
「作ったぞ。食えるか?」
「…ン」
「(食わせろと?)」
口を開いたダメなオッサンに仕方なく手ずから食べさせて行く
「んめぇ」
「当然。儂が作ったしの」
「え!?マジ!?」
「大マジじゃ。
しかし作った先から船員に食べられてのぅ。
これは一体何杯目か」
「(あいつらめ)」
病気のオレに譲ろうとは思わねぇのかと、餓鬼の様に思いつつ、差し出された美味い雑炊を頬張った