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□風邪、その後
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「なんだ…?オレァ未だ夢を見てんのか」
「儂にはどう見ても起きてる様に見えるが?」
「信幸、先生なのか」
「それ以外に見えるかのぅ?紛れもなく信幸だが」
「っ…」
額を押さえて空を仰ぐ晋助に信幸は空を眺める。
月光が優しく降り注ぐ夜だった。
再会の夜だった。
「アンタを、捜してたんだよ」
「眠くないのだろう?
ならばその辺り、聞こうか。」
「時間はたっぷりあるしなぁ?」
「…ほどほどにな?
儂は年寄りなんじゃし。」
「…善処はするさ。」
ニヤリと吹っ切れた様に笑う晋助に多分寝る事は出来ないだろうと悟った信幸であった。