贈呈
□キリリク16600
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「参ったな」
小さく呟いた言葉は誰の耳に届く事なく霧散した。
信幸は現在、大の男を担ぎ、何故か黒服の(恐らく担いでいる男を追っている)男達から逃走中なのだ。
逃走中とはいっても、信幸の足に追いつける人間はそうそういない為、追いかけっこを始めてものの数分で独走状態にあるのだが。
「何故、伊太利(イタリア)迄来て…」
並盛中学三年恒例の校長によるダーツで決める修学旅行。
今年は見事に伊太利(イタリア)に当り、級友と共に喜んだというのに!
(ちなみに昨年は無人島三泊四日のサバイバルだったらしい。)