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□ss小説集
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故郷を思う。・幸・佐・武
奥州に同盟の為にわざわざ来たにもかかわらず、殴り愛をしている武田師弟を見て、そしてソレを止めようとしているオカンな忍を見て、懐かしいと思った
この国では、あるいはこの世界ではひょっとしたら見ることはないと思っていただけにほんのりと温かくなる心に笑う
朝昼晩を問わない師弟愛に、そしてなんだかんだいって世話する佐助のオカン心に。
だが、いい加減にしないと龍の右目が切れる
(殴り愛のせいで物が壊れまくっている)
ーバシンッー
「「ぬ」」
「そこまでにしていただく。
これ以上壊されると後々面倒じゃ」
龍の右目の機嫌とかな
「テメェ等・・・」
「あちゃー。ゴメンねぇ右目の旦那」
「あちゃーじゃねぇ!!」
「申し訳ない!弁償は必ず!!
佐助の給金で!!」
「旦那!?何言ってんのさ!!??」
ギャーギャー言い合う真田主従に小十郎共々溜息を吐いた
「いやぁ、でも凄いねーー剣の師範だっけ?
俺様あの殴り愛を止めれる人初めて見たよ」
「うむ!驚きましたぞ!!」
「ah〜?当然だろ。ウチの師範だぜ?」
「「(何故政宗/様が得意になってるんじゃ/だ)」」
「何で龍の旦那が得意そうに言ってんのさ」
「ha!!ンなの当たり前だろ?信幸はオレのモンだからな!!」
「(当たり前なのか・・・儂モノ扱い)」
「信幸殿!!某と是非手合わせを!!」
「ah?誰がお前なんかとやらせるかよ」
「ケチで御座る!!」
「るせぇ!!」
ギャーギャーと口論する懐かしい光景に頬をゆるめつつ、隣の小十郎の額の青筋を見て静かに手を合わせた
「テメェ等!!覚悟は良いだろうなぁ?!」
「す、stop!!
小十郎!?落ち着きやがれ!!」
「片倉殿!!??」
「問答無用」
極殺モードの小十郎にはどんな言い訳も聞かぬようだとしっかりと胸に刻んでおいた