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□季節物(雛祭り)
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灯を点けましょ雪洞に
お花をあげましょ桃の花
五人囃子の笛太鼓
今日は楽しい雛祭り
「ふむ。こんなもんかな」
手に持つ二つの人形。今日は雛祭りという事で、小さな人形を手芸で作った。
「儂に娘か孫がいたなら七段飾りを買うんだが」
「あれぇ?ノブユキ何持ってンの〜?」
「ロード、相も変わらず突然現れるのぅ」
やれやれと苦笑しながら抱き付いているロードの頭を撫でる。
「ん〜、ソレがボクだからねぇv」
「全く困った娘じゃな。
そうそう。これは雛人形じゃよ」
「ひなにんぎょー?」
「一家に長女が産まれた時にその娘の幸福を願う為に買うんじゃ。
これは儂が作ったがのぅ」
「へ〜」
「甘酒を作ったから飲むか?」
「あまざけ?」
「甘いのが好きなら飲んでみるのも経験じゃが儂は苦手故、あまり勧めるのもなぁ」
「苦手なの?」
「甘さがキツい故…まぁ儂にとってはだが」
弟は、甘酒飲みながら善哉を食べていたが、儂にはどうも、なあ
「うーん、ボクは好きだよぉ〜?」
「おやそうか?ならば良かった。三色団子や菱餅を作ったぞ」
「食べる!!ノブユキの団子好き!!」
今迄以上に年相応に笑うロードの頭を再び撫ぜた