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□十二国
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「…アレはなんじゃ」
人では無いだろう気配を持つ男が、己の教え子を連れて屋上にいるのが見える。
「(あの様な者、コチラに生まれて初めて見た)」
瞬歩を使って素早く移動し、屋上の扉を開けた
「………随分な獣じゃな」
「先生!!助けてっ」
「中嶋、後でイロイロ聞くからのぅ」
「私にもっ何が何だかっ」
「ひとまず、ギャーギャー五月蠅い鳥を何とかするか。
恨むなよ」
懐から取り出した折り畳み式の棍を使って、薙ぎ払う。
中嶋を襲う鳥を一体ずつ確実に倒して行けば、中嶋と人ならず者も眼を丸くしていた。
「ラスト」
最後の鳥の脳天を叩けば崩れ落ちた。
「いかん」
「ど、どうしたんですか?」
「参ったのぅ。腕が大分落ちてしもうた」
「十分だと御見受けしますが」
「いやいや。動きは最小限に抑えねば疲れるからのぅ。
最近中間テスト作ってて鍛練を怠ったせいじゃな
さて、どういう事か説明願う」