君の知らない物語

□序章〜04〜
1ページ/2ページ


ルベリアにお世話になって暫く。

ARMの扱いやこの世界の常識が解って来た私は少しづつではあるが元いた場所の記憶を取り戻していた。


誰か守りたい人が居た事。


見届けたい物があった事。


そして何かの終わりを見て、私はこの世界へやって来た。


私が思い出した記憶は、自分がこの世界の人間ではない、と言う物だった。

適当に探りを入れてみたが、異世界から人が来る、なんて話は無いらしく相談しようもない。


(、、、流石に別の世界の話なんてルベリアの人にも話せないし、困ったな)


取り敢えずの目標としては怪我を治しつつ、どうやってこの世界へ来たのか、そしてどうしてこの世界へ来たのか、それを思い出す事。

そして、今後の身の振り方を考える事。

考えれば考える程に解らなくなってくるが、どうにかこうにか落ち着いて居たら、不意に声が掛けられた。


「ペルソナちゃん♪遊びに行かへん?」

「、、、ナナシ。仕事はどうした、仕事は」

「いやぁ、今日はもうえぇかなぁと、、、」

「つまり終わってないけどヤル気が失せたと」

「そういうこっちゃね!!そんな訳で街に出てみんか?」


何がそういう事なのか、と言いかけて止める。

そう言えば、私は街に出た事は無い。

街へ出て情報収集をするのも一つの手だろう。

元いた世界と共通するものがあれば記憶も戻り易いかもしれない。


「、、、行く」

「よっしゃ!!デートやデート♪」

「デート、、、なのかなぁ、これ」


情報収集する気満々だった私は苦笑しながらナナシに付いて行くのだった。
次へ
前の章へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ