Persona〜The first strategy〜

□episode・15
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「折角だから祝杯しとくか?」

「構わねぇが、酒がねぇ」

ノリノリのルパンにズバッと答えて次元が短くなった煙草を灰皿に押し付ける。

買いに行くつもりらしい。


「じゃ、次元が行ってきてくれ」

「お前なー、、、」

「あ、私も一緒に行きます。良いですか?」

「、、、良いけどよ」


にこやかに言われて咄嗟に了承した次元だったが、同時にルパンと五エ門に鋭い瞳で睨まれる。

一瞬訂正するべきか、と迷ったが遠慮する意味も解らなかったので次元は神無と共に近くの酒屋まで向かう事にする。

徒歩で酒屋に向かっていると不意に神無が問い掛けて来た。


「次元はバーボンが好きなんですよね?」

「ストレートな」

「美味しいですよね。私はロックも好きですけど」

「良い氷使ってりゃな」

「あ、じゃあ酒屋の斜め前の店に寄りません?美味しい氷ありますから」


そう言いながら足取りも軽やかな彼女。

既にドレスではなくシャツにふんわりとしたスカートなのだが、赤い髪と瞳が目を引く。

一緒に歩いて居ると彼女に視線が集中している事も解ったが、彼女は特にそれを意識しているようにも見えない。

気付いて居ないのではなく、意識していないのだ。


(、、、ま、美人だしな)


視線を向けられる事には慣れているのだろう。だが、気取ったような様子はない。

それを純粋に好ましく思った。


「次元?どうかしました?」

「、、、いや、つまみも欲しい」

「氷を売っている店でつまみも買いましょうか。あると良いんですけど」

「行った事あんのか?」

「いえ、直接は、、、部下に聞いただけなので」
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