Persona〜The first strategy〜

□episode・13
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―――それから数週間後。

どうにか入り込んだパーティー会場で銭形はルパンを探していた。

外交関係者が多い、との事でICPO側から働きかけて貰う形で『会場の警備のみであれば』と許可を貰った。

会場内を警備していると不意に目を引く女性が居た。

肩口の開いた紅いドレスを着ていて、何となく観察していると彼女の肩に何か落ちているのが見えて声を掛ける。


「お嬢さん、その、肩に何か付いてますぞ」


はい?と振り返った女性は綺麗な紅い瞳をしていた。

目が冴えるような美しさに息を呑む。


「あぁ、気付きませんでした。ありがとうございます」


そう言って微笑みながら女性は肩に落ちていた耳飾りを手に取る。

その仕草が所謂“貴婦人”のように見えて咄嗟に帽子を外して礼をする。


「失礼、目に付いたもんで、つい」

「いえ、助かりました。連れは今離れていましたので」


言いながら耳飾りを直す女性はやはり何処となく淑女、と言う雰囲気があった。

どういたしまして、と自分でもぎこちないだろう返事をして踵を返す。

そして周囲に目が行っていなかった自分に気付いて自戒するように警備に戻る。


その後、暫く目線で女性を探してしまっていたが、彼女の姿は見えなかった。


今からでも会場よりもコレクションルームの警備に変えてもらえないか、と直談判しようとしていたら会場の照明が落ちる。

何だ、と驚くよりも先にコレクションルームへ走るが、場所こそ把握していても人混みと暗闇で行先は見えない。

自然と足取りは遅くなり、コレクションルームへ続く扉まで辿り着けない。


(くっ、、、ルパンなら今の数十秒でコレクションルームに忍び込む位は出来る筈、、、)


不味い、と思いつつ人混みを掻き分けてコレクションルームの前まで来る。

其処には警備員が立っていた。

慌てて駆け付けた銭形を見て目顔で「問題ない」と応える。


「コレクションルームではなく、パーティー会場の照明の不具合でした。確認も取れています」


そう言って銭形を見る警備員は見事に此方を見下して居るが、それよりも気になる事があった。
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