Persona〜The first strategy〜
□episode・03
1ページ/6ページ
二週間後。
丁度彼女が隠居する、と言っていた日にルパンの携帯が鳴った。
既に登録しておいた番号なので笑顔で通話ボタンを押す。
「もっしもーし、神無ちゃん?」
『はい。情報を集めたのですが、、、宿に行っても良いですか?』
「モチのロンよ!!待ってるわ〜」
明るく答えると電話の向こうで『直ぐに行きますね』と嬉しそうな声がした。
嗚呼、こう言う感じ良いなぁ、と何となくしみじみしているとソファーで寝ていた筈の次元が喉の奥で笑う。
「オメー、仕事仲間には手ぇ出すなよ?」
「わーってるっての!!それよか、例の刀だけどな。あれやっぱ五エ門が探してるっぽいぜ。不二子からメール来た」
「、、、不二子ってお前、、、」
不吉な予感に次元が起き上がってルパンを見る。
ルパンは否定も肯定もしないまま「部屋片付けとくかぁ!!」と次元を追いやって部屋の掃除を始めるのだった。
ーーー通話を切ってから手にしていた資料を鞄に仕舞う。
私は資料を暗記してしまっているので持ち歩く必要は無いのだが、これはルパン達に見せる為にまとめた分だ。
結構な量になってしまったので多少申し訳ない気分で鞄に仕舞っていると自室の扉がノックされた。
「ボス、よろしいですか」
「ダレル?どうぞ」
許可を出すと即座にダレルが部屋に入って来る。
それと同時に私が外出の支度をしているのを見て苦笑した。
「お出掛けですね、ボス。お帰りは?」
「いつになるか解らないから、暫くは任せるわ」
「、、、畏まりました。では、いってらっしゃいませ」
今日から休日とあってダレルは総て解っているように見送ってくれた。
実際に解っているのだろう事を察して、やはり後継はダレルかな、と私は屋敷を後にするのだった。
→
次へ
←
前の章へ
[
戻る
]
[
TOPへ
]
[
しおり
]
カスタマイズ
©フォレストページ