Persona〜The first strategy〜
□episode・01
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「不二子さんがね、ルパンも次元も五ェ門も、狼さんだって、、、私、気を付けないと食べられちゃうって言ってました!ふふ、皆、狼さん!」
((、、、不二子め))
そんな狼の前で無防備になるのはあまりにも危険だ。
酔っ払っている神無に言っても仕方がないのだが。
「そうだ、五ェ門は?一緒に刀を見てくれるって言ったのに、、、五ェ門の馬鹿、、、H&Mが一番なんです!!でも、小太刀が欲しいんです!!」
ころころと話題が変わる神無。
何故か狼の話題から五ェ門へ、五ェ門から武器の話題に転換していく。
ついて行けない二人は口を挟む暇もない。
「ルパン〜寒いです〜」
「お前が抱き着いてんのは俺だぞ、、、」
果ては次元とルパンを混同しているらしくぎゅうぎゅうと次元に抱き着きながらルパンに声を掛ける。
次元が呆れたように呟いたのがツボに入ったらしくルパンは軽く吹き出してから肩を震わせて運転していた。
暫くすると神無の逗留している屋敷に付いた。
神無の直属の部下であるダレルは事情を把握しているようで車の中で次元に抱き着いたまま眠っている神無を見て苦笑した。
しかし、それと同時に神無が起きた。
決して浅い眠りには見えなかったのだが、部下の前では眠る事は出来ないのだろう。体面もある。
「ボス、おかえりなさいませ」
「、、、ただいま、ダレル。御世話様です、次元。ルパンも、ありがとうございました」
言いながら素早く次元から離れて車を降りる神無。
ダレルはドアを開けて頭を下げる。
それを当然のように振る舞う神無に最早酔いの気配は無かった。
「じゃあな」
「ちゃんと休めよ、神無ちゃーん」
遠ざかって行く背中に声を掛けると振り返った彼女が「おやすみなさい」と唇だけで呟いて手を振った。
直ぐに屋敷の門が閉じて姿が見えなくなったが。
「あー、もったいねぇ」
「何がだ?」
ルパンが吐き捨てるような悔しげな声で言ったのでついつい反応してしまった次元だったが、バックミラー越しにルパンを見ると見事に鼻の下が伸びていたので思わず眉が寄った。
「だぁってよぉ、あんだけ酔ってたら多分ガードあめぇぜ?あー、何で真っ直ぐ返しちまったんだろーなぁ、俺」
「お前な、、、酔った女どうこうしてどうすんだ」
「それはそうだけんどもよ?逃がした魚はデカかった、、、!!ってなってる訳よ。つーか次元だってそうだろうがよ」
美味しい所取りしやがって、とルパンがバックミラー越しに次元を睨む。
次元は素知らぬ顔で煙草を吹かしていた。
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