蒼穹を仰ぎて

□再会
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【再会】



暫く歩くとスーパーらしき店に入る。


何を作ろうか、と献立を考えながらスーパーの中を見渡すと見覚えのある男が真剣な顔付きで何かを吟味していた。


(、、、えっと、土方さん、だっけ?)


入口から少し入った場所にある棚の前で両手に持った何かをじっくりと見ている。

一体何を、と視線を動かせばその先にあったのはマヨネーズコーナーだった。


「、、、まよねーず」


好きなのかな、と何となく呟くとそれに気付いた近藤が神無の視線を追って土方に気付く。


「トシ!!お前非番に何して、、、って、マヨネーズか。まだあったと思ったが」


声を掛けられた土方はギョッとしたような顔で此方を見てから手にしていたマヨネーズを両方ともカゴに放り込んでから土方が駆け寄って来た。


「どういう組み合わせだよ。て言うか、近藤さん。アンタ今仕事だろ」


「いや、神無さんが一人だと言うんでな。護衛だ!」


そう言って胸を張る近藤に神無が「わざわざすみません」と遠慮がちに言う。

それを見て現状を把握した土方が軽く舌打ちした。


「理解った。じゃあ俺が付き合ってやる。近藤さんは仕事に戻れ」


「いやしかし「でももカカシもねぇ。仕事中に何してんだアンタは。お妙さんに言うぞ」


誤解だ!!それは無しだ!!あんまりだ!!と言いながら即座に近藤が退避していく。

姿が消える直前に「トシ、頼んだ!!神無さん、すんません!!」と叫ぶように言われて現状に追い付けずに首を傾げる。
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