蒼穹を仰ぎて
□お嬢様改造計画?
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【お嬢様改造計画?】
「二人共、行きますよ〜」
「あ、あぁ」
「は、はい」
完全に取り払えなかった妙な空気が新八をキョトンとさせたが、取り敢えず移動する事になった。
タクシーの後部座席で二人に挟まれていると不意に気付く。
(、、、なん、だろう、、、眩しい、、、?)
日が堕ちて来ていた。
真横に来た太陽に妙な胸騒ぎを覚える。
けれど、神無にはじわじわと広がるそれが何なのか解らない。
暫く静かにしていると新八が沈黙に耐えられない、とでも言うように語り出した。
「えっと、僕等が万事屋って言う話はしましたっけ?」
神無が静かにコクりと頷くと「もう一人居るんですよ」と新八が続けた。
「僕と銀さんと神楽ちゃんの三人で万事屋なんです。前は銀さん一人だったんですけどね」
「あ、女性なんですね?」
神楽ちゃん、と言う女性が居る、と知って若干落ち着く。
幾らなんでも男性だけの所に厄介になるのは不安であり、軽く溜め息が出る。
(あ、だから、、、?)
先程から感じる胸騒ぎと、まるで車酔いのような感覚。
実際に車酔いかもしれないが、何となく不安感が大きくて自分でも何だか解らないそれに戸惑う。
「僕よりちょっと年下の女の子ですよ。銀さんの所に居候しながら万事屋で働いてるんです」
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