Persona〜The first strategy〜
□episode・01
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「おい、神無。飲め」
「やっぱ此方だよなぁ?ささ、遠慮なくずずいっと!!」
両サイドからグイグイと勧められる酒。
「え、ちょ、いや、私もう仕事終わりましたし、戻るので!!」
「いーから飲んでけって〜次元と飲んでもつまんねぇし」
「そりゃ俺の台詞だ。ほれ、いっとけいっとけ」
「い、いただきます、、、」
二人が競い合うかのように神無にグラスを差し出す。
途中、バーテンダーが止めた方が良いか、と目顔で問うて来てくれたのだが、それに答える前に二人が機嫌良さげにグラスを差し出す。
それを見てしまうと、もう飲めない、とは言いにくかった。
そうこうしながら時間が経過して。
当然の如く、神無は酔い潰れていた。
「、、、悪い、調子に乗った。大丈夫か?」
深く帽子を被り直しながら言う次元。
勧められたとは言え、セーブ出来なかったのは自分なので何も言えない。
沈黙する神無を申し訳なさそうに見ていたルパンが唐突に何かに閃いた、と言うように手を叩く。
しかし、続く言葉はとても小さな声で発せられて神無には聞き取れなかった。
「神無を酔わせるとめちゃくちゃ色っぽい、、、!」
「何を馬鹿な事を、、、う」
次元はルパンの言葉を聞き取り、ルパンを叱責するように目線を動かしたのだが。
視線がルパンに行き着く前に神無と目が合ってしまった。
軽く潤んだ瞳は男の加虐心を煽るには充分で。
息を詰めてそろそろと視線を外した次元を神無が面白くなさそうに見る。
「なんれすかぁ、酔っ払いの相手は出来ないって言うんれすかぁ」
「悪い。酔ってるな」
再度、次元が謝る。
しかし、彼女は「よってらいれす」とどっちだか解らない言葉を吐く。
酔っていないと主張したいようだが、ばっちり呂律は回っていない。
「はいはぁい、送ってくから、ほら。捕まって」
苦笑しながら彼女を支えるルパン。
大人しく支えられる神無だったが、車に乗せられると少し悲しそうだった。
後部座席に彼女を乗せて、ルパンが運転、次元が助手席に座る。
彼女に現在の逗留場所を聞くと、小さな声でボソボソと教えてくれた。
その様子に「休んどけ」と言おうとした次元が一瞬怯む。
次元が無言になると車内は異様に静かになった。
車は発進したのだが、神無はしょんぼりとしていて、時々前の座席に居る二人を見ている。
バックミラー越しにそれを見ていた二人がついに痺れを切らせて問い掛けた。
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